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脳のなかの幽霊 (角川文庫)
 
 

脳のなかの幽霊 (角川文庫) [文庫]

V・S・ラマチャンドラン , サンドラ・ブレイクスリー , 山下 篤子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

切断された手足がまだあると感じる。体の一部を他人のものだと主張する。両親を本人と認めず偽物だと主張する。著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手掛かりに、脳の仕組みや働きについて考える。解説・養老孟司

内容(「BOOK」データベースより)

切断された手足がまだあると感じるスポーツ選手、自分の体の一部を他人のものだと主張する患者、両者を本人と認めず偽者だと主張する青年など、著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手掛かりに、脳の不思議な仕組みや働きについて考える。分かりやすい語り口で次々に面白い実例を挙げ、人類最大の問題に迫り、現在の脳ブームのさきがけとなった名著。現代科学の最先端を切り開いた話題作ついに文庫化。

登録情報

  • 文庫: 485ページ
  • 出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011/3/25)
  • ISBN-10: 4042982115
  • ISBN-13: 978-4042982111
  • 発売日: 2011/3/25
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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生成する脳 2011/3/31
インド人の神経科学者で「幻肢」(=事故などで失った腕や足が存在するような気がして、それが痛むこと。)の研究で有名な著者のベストセラー文庫化。養老孟司さんの名著「唯脳論」と同様に、脳がいかに現実をつくりだすか、「自己」や「私」がいかに造られているものかを論じています。

すばらしいのは数々の症例。思弁的な言いっぱなしではなく、具体的な症例から親切丁寧に脳の仕組みをときほぐしてくれます。ちょっと詳しすぎて素人にはついていけない場面もないわけではないですが、高校生物のレベルで十分対応可能。しかも語り口がおもしろい。

われわれにとっての「世界」が現実と脳との相互関係で出来上がっている、しかも常に更新され続けていることが、けがや病気の人たちという特殊な例からわかる。すばらしい本。高校生から大学生は必読でしょ。
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By 萩原 湖太郎 トップ500レビュアー
 脳の不思議に迫る名著。名著とは聞いていたが、本当に名著だった! こんな面白い本が10年以上前に出ていて、しかも面白い本だと皆が言っていたのに、10年間も自分は後回しにしていたなんて!

 脳卒中で倒れた患者は、ときに驚くほど奇妙な神経疾患を示すことがある。脳損傷患者の示す様々な症例を手がかりに、脳の働きの謎について解き明かしていく。

 500ページ近いボリュームを誇る本である。取り上げられているトピックの幅も広く、幻肢、盲視、シャルル・ボネシンドローム・錯視、半側空間無視・鏡失認、病態失認・自己身体否認・防衛機制、カプグラ妄想、側頭葉てんかん・サヴァンシンドローム、笑い、心身医学、クオリア・自己、等々のトピックが俎上に載せられていく。

 「もっと早く読めば良かった」と少し後悔している。2000年代前半に読んだ脳科学・認知科学・心理学系の本の多くで、本書が引用されていた。ただ、これらの本では、本書で紹介されているような奇妙な症状を挙げ、これらの症状の不可解さ、脳の働きの謎を強調することに終始しているキライがあった。そのため、たびたび引用されている評判の良い本であることには気づいていたのだが、本書に手を伸ばすことを後回しにしてきたのだ。ところが、本書ではちゃんと謎解きまでされているのである。何だか騙されたような気分だ。

 本書を読み続けていくと、我々の知覚世界や身体イメージだけでなく、空間や時間の表象、「自己」や「現実感」すら、脳と神経系の複雑な処理によって「作られたもの」であることに気づいてくる。久々に「あっ、そうか、そりゃそうだ!」と目を啓かれる想いがした。

 本当に心の底から面白いと思える本と出会えることは稀だ。続編の『脳のなかの幽霊、ふたたび』も是非読んでみたい。
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By 宣長さん トップ50レビュアー
Amazonが確認した購入
 本書が教えてくれることは、人間の脳が如何に動的、書き込み書き換え式の絶えず変化更新するものか、また、それ故に不安定で不完全で、何本もの川を保っているか、そんなに容易ではないということではあるものの、それが知的驚きに満ちているものかということだ。
 数式も脳解析技術も駆使されるというわけではない。簡単な鏡装置や耳に冷水を注ぐなどのような身体試験、取るに足らないような会話にすぎない。しかし、一般の私たちには絶対にできない、特別な脳損傷、事故や卒中で疾患を負うことになった人との共同探究になっている。
 著者の目的は、神(/悪魔)の存在とは関わらない、ただ脳について知る事だけだ、と言明されている。言い換えれば、神(/悪魔)の探究に結果としては貢献するものにもなる、とも。

 ここまで人間の脳が危ういものであることを確認してみれば、それが自身のものではあれそんなものに関わって、神/悪魔と闘い根本的な解決に繋げることなどそもそもできないのではないか、してもしようがないのではないかということも考えさせられようし、同時にこれだけこてんぱんにしてしまえば、人間自身の意識などどうでもよく数理科学や自然科学に純粋にこだわった方がまし、自身の内部自然を知ったことによる防衛力を高めてではあれもう一度外部自然の探究に還った方がいいのではないか、逆に安心して還ってもいいのではないか、とも思わせられる。
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