まず最初に、この本に付属している特殊音源CDの効果は最高です。
このCDを聴きながら他の本を読むと、驚くほど理解力が上がって、何冊でもスラスラと読めてしまいますし、書かれている内容を映像化して、目の前に映し出すイメージ能力も強化されます。
試しに、小学三年生の我が子にも聴かせてみたら・・・
「父ちゃん、テリジノサウルスは白亜紀の恐竜でねぇ・・・」などと、考古学の講釈を垂れ始めました。
彼の中にある興味と探究心が、爆発的に引き出された様子です。
ただし、肝心の本書の内容の方は、苫米地氏にしては珍しく片手落ちというか、「まだ完成していないメソッドを、出版社の意向で無理矢理に見切り発車させられた」という感が否めません。
「脳にいい勉強法」というタイトルを見ると、いかにも十代の受験生と、その親に向けて書かれた本だと思ってしまいますが、そんなに紙面を割いて基礎学力の向上方法を説いているワケではありません。
むしろ、現代の学校教育(制度)に対する批判の方に、より多くの紙面が割かれている感じで、「それはそれで、別の本に書くべき事なのではないか??」と、正直思ってしまいました。
また逆に、資格試験や英語力の向上といった、「大人の勉強」という観点から読んでみても、我々、大人の読者が望む「どういう知識は留めておくべきか、どういう知識は捨てるべきか」という、「大人の時間的な事情」に配慮された内容ではありません。
これも、どちらかといえば、「抽象度の高い視点から見てゲシュタルトを作り、そしてその視点を踏まえた上で、もう一度元の視点に戻してやる」といった、「時間のかかる方法」が多く紹介されています。
本書の内容だけなら、☆二つと言わざるを得ませんが、付属のCDは文句無く最高なので、☆四つとさせて頂きました。