脳と創造性はどのような関係にあるのか。創造性とはそもそも何か――。
このような問いは、現代においてきわめて重要であるにもかかわらず、誰も正面切って論じようとはしなかった。創造性を天才の神秘のインスピレーションと見做したり、脳をコンピュータのアナロジーで考えるなど、様々な固定観念が立ちはだかっていたからかもしれない。
創造性の脱神話化、論理と直観、不確実性と感情、コミュニケーションと他者、感情のエコロジー、クオリアと文脈、一回性とセレンディピティ、個別と普遍。
以上のような切り口から、著者は、脳を単なる閉鎖系として扱うことなく、ダイナミックで予測不能なカオスとしての「生の現場」に切り込み、脳と創造性の秘密を探っていく。この世界で生命、人間、そして脳が創造性を発揮することの根っこに迫る。
養老孟司氏推薦! クオリア問題をライフワークとする著者の新境地。
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
創造的に生きるということ 一回性ということの意味,
By 遊女・asome (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 脳と創造性 「この私」というクオリアへ (単行本)
コンピュータと人間の脳の違い、それは創造性があるかどうかということにかかっているのですね。人間の何気ない会話をコンピュータがすることはかなり難しい。そういったとっても興味深い創造性を掘り下げた内容です。様々な発見にみち、脳と意識と創造性についてともに考えていけることが非常に面白いです。今回一番感銘をうけたのは「人生の中で忘れられない思い出があったとしても、無理をして二度繰り返すべきではない。一度だけで良い、一度でもそのようなことがあれば本望だ、という潔さこそが、人生をうまく生きていくための知恵である。そしてこのような一回性の経済学は、芸術の本質と無縁ではない。」というところでした。 一回しかおこらないから「今、ここ」が生き生きと生きてくるということであり、そのことが逆に脳のアーカイブに印象深く記憶され、決して消え去ることがないということなのです。その記憶は新しいことをはぐくんでいくのですね。どうしてもその一回性を惜しみ、執着してしまい勝ちですが、創造的に生きるということは、その一回性に賭け、そして、さらにまた新たなものを生み出すということなのですね。 今、一番必要とされる創造とはなんなのかということを茂木さんと共に、共感しながら読み進められる非常に楽しい本です。茂木健一郎さんは一番受けてみたい授業NO1に選ばれている人気の先生です。東工大と芸大で教えていらっしゃいますね。私もいちど機会に恵まれるのなら受けてみたいと思います!
20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
私の中の茂木ベスト,
By 僕のスイッチ。 (大阪府堺市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 脳と創造性 「この私」というクオリアへ (単行本)
とにかく疾走感が心地いい。読んでいて元気になります。 創造することへの勇気が出ます。 「自分のやり方でよく生きればいいんだ」と思えることで ぶれかけていた心が助けられます。 とにかく、私のなかで茂木さんの著書中ではこれがベストです。 また、「海馬」(池谷祐二・糸井重里)も あわせて読むことを強くおすすめします。
32 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日本語で書かれた最高の書,
By NAGATA (米国ピッツバーグ) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 脳と創造性 「この私」というクオリアへ (単行本)
従来の文脈に収まりきらないこの本は、世の中を動かす生命の予感を感じさせる「創造的」作品です。ニーチェは『ゲーテとの対話』を「ドイツ語で書かれた最高の書」と評したそうですが、私は茂木先生の『脳と創造性』および『脳と仮想』を「日本語で書かれた最高の書の双璧」と勝手に思っています。 この本で私の心に残った部分を以下に挙げてみます。 ・創造性は、全ての人に与えられている。 抽象的な言葉が多く一見難解ですが、あらゆる分野の知見を動因した説明により、鼻血が出るほどexcitingな本となっています。著者の教養と真摯さは、凄過ぎます。こういう人を真の哲学者と言うのでしょう。
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