日本における分子栄養学の第1人者、山田豊文先生の最新刊です。
世間に出ている「断食本」とこの本が一線を画すのは、断食(必要なミネラルを補給しながらの半断食)が脳を良くし成功に導くということに言及していることです。
陸上のカールルイス、世界一のストッパートレバー・ホフマン、アントニオ猪木、小川直也、落合博満…彼らに共通するキーワード「断食」は、なぜ彼らを「成功者」に導いたのか?
そして、高橋尚子や野口みずきは、なぜ一度は成功したものの次に失敗してしまったのか?
そのことについて、脳のα派の発生を促す「ケトン体」や、極限状態で出現するタンパク質「シャペロン」等、科学的データに基づいてここまではっきりと述べてある本は今まで無かったと思います。
私自身も、以前、1週間のミネラルファスティング(半断食)をしたのですが、5日目、6日目と経過するごとに感覚が鋭敏になり、7日目には通常疲れる倍近い運動(有酸素運動や筋トレ)をしても疲れをほとんど感じず、さらに、嗅覚や聴覚、味覚等の感覚が鋭敏になっていて、これが脳が生まれ変わるということか、と驚きました。
また、この本は今までの山田先生の著書や講義の内容をまとめた集大成とも言うべき本にもなっています。トランス脂肪、リノール酸、牛乳、砂糖の脳や健康に与える悪影響、一方で、オメガ3脂肪酸、理想的な食材「マゴワヤサシイ」を中心としたミネラルや食物酵素の多く含んだ食事の組み合わせが、いかに健康で勝負強い脳や体を作るかということ。こういったことが初めて触れる人にも解りやすく書かれていると思います。
子供の学力不足、うつやアルツハイマーの人の増加など様々な現代の「脳力」低下による問題が明るみになってきていますが、それに対して「偉い人」の考える対策(検査の推奨、授業時間の増加等)はいずれも、4章で山田先生が書かれているように、脳に必要な栄養素を無視して、(それどころかトランス脂肪や牛乳等、脳をより悪くするものを推奨して)「たんに『働け』」と命令している」だけのような気がします。
スポーツ選手の成績を上げようとするなら、しなやかな筋肉や丈夫な骨格などの体作りが必要だということは常識です。同じように学力や気力を上げようとするなら、それに耐えられるだけの脳作りこそが重要なのではないでしょうか。そのことを全く無視して、見当ハズレの対策ばかりを打ち出す「偉い人」達に、怒りを通り越してむしろ哀れみすら感じてしまいます。
この現代に真に求められているのは、この本に書かれているような「脳をよみがえ」らせ、「成功脳」に導くことができる方法ではないでしょうか。
山田先生の分子栄養学に基づく指導の元、何人もの病気が回復した人を知るものとして、また、ミネラル断食経験者として、この本をすべての人にオススメします。