昔から、官僚本というジャンルがあるが、かつては、日本の成長は日本の官僚がリードしたから(例えば、チャーマーズ・ジョンソンの「通産省の奇跡」)、あるいは、官僚はこんなに奮闘している(例えば、城山三郎の「官僚たちの夏」)あるいは、業界内幕ものが多かった。
昨今の官僚批判の嵐の中で、それでは売れないようで、出てきたのがこの種の元官僚による官僚批判の本である。正論も含まれていると思うのだが、ただどうしても、官僚機構を飛び出してきた人間だけに、ルサンチマン的な恨みや逆に高飛車な姿勢が鼻につく(特に、福井秀夫は腐臭がひどい。逆に寺脇研や石川和男に嫌味が少ないのは、あまり官僚機構の中でもエリートとみなされない出自であるためだろう)。
思うに、霞ヶ関が本当に変わるには、外部からわーわーいうのではなく、内部の改革派が動くときであろうし、政治家、マスコミ、そして国民の意識が変わることが条件であろう。そういう意味で、この会の動きは、本を出して終わりということになるのではないか。