新聞やニュースだけでは読み取れない駆け引きが満載で興味深い。
日本社会を“脱税”の面から客観的に眺めているところが新鮮。
申告漏れ。修正申告済み。この2つは、ただの脱税だと思いがちだが、厳密には差がある。事業の内容によっては、グレーゾーンで、確実に脱税だとは言い切れない場合も多い。そこで、国税庁が追徴金の提案をする。企業も、脱税によって信用を失わないために、提案を受け入れる。
一方、脱税とは、国税庁が証拠を押さえて、追徴金の支払いを命じる形である。
脱税は、国の収入減となる。そのため、著者は、利益を過少表示・費用の過大表示の場合にテーマを絞ったのだと思う。
しかし、上場企業の場合、株主を意識して、利益の過大表示に走ることがある。その場合は、税金を払ってはいたかもしれないが、粉飾決算という点では同等の罪だ。しかも、粉飾決算が重なり、倒産ともなれば、社会的にも影響が大きい。その点についても、少し解説があると、より分かりやすくなると思う。