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京都議定書の世界をイメージするために最適,
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レビュー対象商品: 脱炭素社会と排出量取引―国内排出量取引を中心としたポリシー・ミックス提案 (単行本)
昨年のCOP15は失敗に終わり、民主党の掲げる90年比マイナス25%という数字も、ねじれ国会によって、地球温暖化対策基本法案とともにあやしくなってきたというのが現状。それでも、世界的には温暖化対策は進められているし、何より注目されているのは、地球温暖化防止の経済的手法の一つである国内排出量取引制度の導入だ。経団連を中心とした産業界は強く反対しているが、EUが2005年より導入している。米国は上院での可決が難しくなっているが、西海岸や北東部では独自に導入しようという動きもある。何より、カーボンマーケットの整備や京都議定書第一約束期間以降の存続は、国際的な合意となっていると見ていい。 こうした状況に対し、かなり早い段階から、日本が国内排出量取引制度を導入すべきだということを主張してきたのが、WWF Japanである。企業に対しては、環境保全策を支援していくという立場をとり続けてきた団体だけに、日本企業が世界の流れの中から取り残されることを、本気で心配していた。そのために、企業向けのセミナーなども積極的に開催してきたという経緯もある。 そのWWF Japanが京都大学の諸富徹准教授らとともに作り上げたのが本書だ。制度の提案としては、EUの制度をベースに日本に合うようにアレンジしてあり、キャップ&トレードだけではなく、民生部門・運輸部門に対してはベースライン&クレジット方式の提案も行なっている。さらに経済的評価を行なっていることも重要なポイントだ。また、世界の動きを組み込むことによって、いっそう深い議論ができる内容となっている。 経済学の専門的な記述も見られるが、ビジネスマンにとって、京都議定書時代の世界をイメージするためには、大いに役立つ著作である。
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