「友がみな我よりえらく見える日は」は村上龍が解説を書いていたりして、大いに話題になったが、本書の呉智英の解説もすばらしい。こういう本は友人たちに無理やり読ませたくなる。すべての少し疲れた大人たちに。派手派手しい活躍をしたり、実生活で成功したりしている人だけのために世界があるのではなく、ここで上原隆が取り上げている、別になんてことなさそうな人のためにも世界は存在するのだというあたりまえのことがわかる。かといって、ここにはお涙ちょうだいのセンチメンタリズムなんかまったくない。あくまでも現実を淡々と記している。こういうノンフィクションを読むと、小説なんかを読むのが、ちょっと辛くなる。一見地味だが、本当に尊敬に値する仕事だ。