腰痛から始まった信じられないくらいの身体の不調の数々、医者から的確な診断を得られないまま暗中模索のなかで出会った「西式甲田療法」、まさに「藁にもすがる」という当時の私には一筋の光明に映りました。様々な健康法のなかから自分にあった「いいとこ取り」をして「自分のための健康法」をつくりあげていくなかで、甲田先生の教える療法がいかに役に立ったかは、幸田先生の本だけでも軽く10冊を超えることから容易に察していただけるものと思います。
この本は、子供の健康に対する質問の投げかけに対して甲田先生が答えるという流れの中で、背骨がゆがんでいる原因やそれにまつわる様々な不調、さらにその対処法を教えるという手法をとっています。相手が子供ですから素朴な質問も多く、それに対する答えも基本的なものとなるゆえ、「甲田療法が基礎からわかる」という感じです。その一方で医師でもある甲田先生、込み入った質問にもきちんとしたデータのもとに、やっぱりわかりやすく答えてくれています。
「○○療法」等と聞くといぶかしげな顔をする人もいますが、「背骨がまっすぐであれば健康に近づく」とは「姿勢のいい人に病気の人は少ない」ということで、シンプルに捉えればなんの変哲もない当たり前の話です。まっすぐな背骨を構成しているのはそれを取り巻く筋肉で、歪んだ筋肉をまっすぐに鍛えなおせば背骨もまっすぐになる、それによって神経の滞りもなくなる、それだけのことです。そのためにどんな体操をすればいいか、きちんと書かれていますから、あとはこの本の中にある簡単な運動に気長に取り組めばいい、そんな本だと思います。甲田療法について初めて耳にするような人には特にお勧めです。