結論から言うとかなり眉唾。
この本のメソッドを要約すると、
「成長に与する栄養素をバランスよくたくさん摂り、適切な運動をし、リラックスして、たくさん寝れば背が伸びる」となる。
こんなことは京大名誉教授じゃなくても誰でも知ってる。
それでも伸びない人が悩むのではないのか?
まさか京大で何十年もこんな研究をしていたわけじゃあるまい。
そもそも何をもってメソッドの有用性を主張しているのか。
最低でも2つの被験者のグループをつくり、一方に半年間メソッドを継続させ、両者の身長の伸び率を比べるくらいのことはしてほしいものだ。
しかる後にようやく初めて「身長の平均伸び率に有意な差が認められた」と言うことができるのだが、
見たところそのような実験もせずに、「背が伸びます」と言い切ってしまっている。
とても科学者の態度とは思えない。
確かに身長が伸びたという人がいるのは事実のようである。
しかし、成人前の人間が規則正しい生活に切り替えることで身長が伸びるのは、いわば当然なのであって、
メソッドとの因果関係の証明とはならないだろう。
ひょっとしたら体操をしなくても伸びたかもしれない。
中には成人後に身長が伸びたという方もいるようだが、恐らく誤差の範囲内である可能性が高い。
この本にも書いてあるが、人間は一日の内で2センチほど身長が変動するそうだし、姿勢によっても多少変わるそうである。
(3センチ以上なら本当に伸びたと考えて良いかもしれない?)
なるほど、確かに本書の体操は猫背などの姿勢の矯正には効果がありそうだ。
しかし、姿勢の矯正をもってして「身長が伸びた」というのではあまりにもお粗末だ。
この本のメソッドを実践しなくても、成人後に身長が伸びたという話はある。
しかしながら、絶対に効果が無いとも言い切れない。
このメソッドの有効性が証明されていないのと同様、このメソッドの無効性もまた証明されていないのだ。
健康には悪くなさそうだし、神社のお守りでも買ったつもりで半年間実践してみるのも悪くないかもしれない。