ショッキングピンクの表紙で、新書バブルのなか一際異彩を放っているベスト新書。今回は人気AV女優、明日花キララが教える肉食系セックスだ。
このベスト新書AV女優シリーズ、なぜだかいつも、著者本人のエグい性体験談から始まるという新書業界的にまことにエキセントリックな構成なのだが、本書でもそれは健在。チンカスてんこ盛りの初パックンチョだのバス乗車中のパックンチョだの、すっばらしい体験を経験した後に著者が悟ったのは、セックスに積極的であること、すなわち肉食系の方が人生楽しい!ということなんだそうだ。
だが、本書はヤル気がちがう。いつものベスト新書と同様相変わらず改行は多いものの、フォントは別の新書レーベルのそれと変わりない。つまりそれぐらい分量があるのだ。ページ半ば近くになってようやく本題なのだが、そこからもこの本がほかのベスト新書と一線をかしている。というのも本書、きわめて実践的なのだ。
小澤マリアの新書のように、近頃のHow to Sex本は「覚えてられるか!」というくらいやたらと複雑になっている。だが著者が多くの男優というプロとの戦歴を重ねるなかたどり着いたのは、シンプル イズ ベスト。どんな女の子でもお豆さんと乳首は気持ちいいのだから、この二つを攻めるという基本こそが大事であり、その基本こそを鍛錬すべきというのだ。
なるほど戦術はいっちょ前だが、そのくせトラップやパスなど“基本”が満足にこなせない岡田JAPANに言って聞かせたい話だが、本書は潮吹きや挿入時についても多少は解説するが、基本は乳首とお豆さんを指や舌でいかにもてあそぶか、その多種多彩な方法をこれでもかと力説する。
ところでそんな彼女だが時折、「千差マン別」なる信じられないくらいつまらないシャレを何度も繰り返すが、おそらくそれは志半ばでこの世を去った30代くらいのライターが熱心に執筆する彼女を想って突如として取り憑いて書いたのだろう。だから気にしない。