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肉体の悪魔 [VHS]
 
 

肉体の悪魔 [VHS]

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登録情報

  • 出演: ダッドリー・サットン, マックス・アドリアン, マレー・メルビン
  • 監督: ケン・ラッセル
  • 製作者: ケン・ラッセル, ロバート・H.ソロ
  • 形式: Color, Subtitled
  • テープ数:: 1
  • 販売元: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • VHS発売日: 1991/03/07
  • 時間: 109 分
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • ASIN: B00005HCFF
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: ビデオ - 9,662位 (ビデオのベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Bo-he-mian トップ500レビュアー
「ワイセツか!芸術か!血とSEXと残酷の嵐!露出描写ギリギリで迫る史上最大の興奮巨篇!」
これは1971年、この映画の日本公開当時につけられたキャッチコピーです。
「ギラツク性!熱っぽい風!日夜身悶えてはONAるメスの○○集団!」
○○は伏字ではありません。手元の資料が残念ながら字がつぶれてしまって読めないのです。(ホントに残念)
「異常快楽にふける野獣に若い女達はオール・ヌードで乱れに乱れる!」
「正常な人間ではとてもたえられない血と肉体の性宴!」
・・・まるでポルノ映画です。本作は“イギリス映画史上で最も凶悪な作品”とも呼ばれました。でもこれは、実際に起こった有名な悪魔憑き事件を描いた映画なのです。

17世紀、フランス。絶対王政の確立を目論む枢機卿リシュリューは地方都市の自治制度の廃止を宣言。ルーダンの町にも城壁を破壊するための使者がやってくるが、司祭グランディエ(オリバー・リード)は言葉巧みにこれを阻止する。魅力的な風貌に明晰な頭脳を兼ね備えたグランディエは女性たちの羨望の的、のみならずプレイボーイでもあった。尼僧院の僧院長ジャンヌ(ヴァネッサ・レッドグレーブ)もまた、彼への想いに取り憑かれ、淫らな妄想に耽る・・・しかし、グランディエの結婚の噂を聞き、嫉妬に狂ったジャンヌはヒステリー状態に陥り、彼を悪魔との密約者だと告発。彼女の狂気は他の尼僧たちにも次々と伝染していく。グランディエ失墜を狙っていたリシュリューはニヤリ。ここぞとばかりに、凄まじい悪魔祓いの儀式が幕を開ける・・・!

〈イギリス映画界の異端児〉と呼ばれ、スキャンダラスな作品を連発した監督のケン・ラッセルについては「リストマニア」や「ゴシック」のページで書いているので省略いたしますが、本作は彼の最高傑作の一つでもあり、内容的にもビジュアル的にも、相変わらずブッ飛びまくっているのです。
デレク・ジャーマンよるアヴァンギャルドなセットデザイン。そしておなじみ、シャーリー・ラッセル(監督夫人)によるポップでアートな衣装の数々。いつもながらの、時代考証なんかまるで気にしない暴走演出(笑)。中盤から始まるエクソシズムのシーンは、ほとんどアングラ・ロック・オペラ。
スキンヘッドで全裸の尼僧たちの、絶叫と狂乱。ロックスター(レノンそっくり)のような悪魔祓い師の過剰なパフォーマンス。聖水の浣腸注射。ゲロ吐き。悪魔祓いをショウのように楽しむ聴衆たち・・・。そしてグランディエは捕縛され、拷問の果てに火刑にされてしまうのです・・・。

本作は、「知覚の扉」で知られるオルダス・ハクスリーが、この事件について、当時の歴史・政治・宗教的な背景を含め徹底的に調べ上げて書いた力作「ルーダンの悪魔」と、ジョン・ホワイティングがそれを戯曲化した「The Devils」をケン・ラッセルが脚色したもの。
町山智浩氏によると、この原作こそ「エクソシスト」の元ネタとの事。ナルホド、読んでみると「冒涜的な言葉で罵る」「痙攣」「嘔吐」(汚物を吐くのが悪魔憑きの証なのだとか)「空中浮揚」「アクロバット的行為」(ブリッジ&スパイダーウォーク、などの奇態)といった要素はこの本の中に全て書かれています。ルーダンの悪魔憑き事件は、エクソシストものの原点、と言えそうですね。

久々のエクソシスト映画「ザ・ライト」も折りよく公開。また筆者がリスペクトしてやまない漫画家、五十嵐大介氏による〈エクソシスト・ミーツ・孫悟空!〉という世界を股にかけた破天荒なコミック「SARU」(上・下巻)も去年話題になるなど、なぜか最近なんとなく、エクソシスト。
そんな訳で「肉体の悪魔」も、満を持してDVD化の格好のタイミングなのです!ぜひぜひ。

さて「ルーダンの悪魔憑き」事件について書いてしまった以上は、あの映画にも触れなければなりません。
という事で、またまた調子にのった横断レビュー、「尼僧ヨアンナ」のページへ
【To be continued・・・】
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By hide-bon トップ100レビュアー
原題は“THE DEVILS”、日本公開時タイトル名は、御存知「肉体の悪魔」。と言うと、一般的には、ラディゲ原作、ジェラール・フィリップ主演の仏映画と思われるのだが、当商品サイトに関心をお持ちの方にとっては、トーゼン今作であろう。
町山智浩の最新刊「トラウマ映画館」でも紹介されている今作は、ケン・ラッセルが、最もスキャンダラスで油が乗り切っていた頃の1971年作品にして、何かとお騒がせな最大の問題作。事実、英国では、公開時“イギリス映画史上で最も凶悪な作品”と称された過激な映画である。
自分は長らく観る事が適わず、初見したのは、表現が緩和された(笑)アメリカ・ヴァージョンのトリミングされていないLD版(即ち、今ビデオと同等)で、であった。
17世紀のフランスの村ルーダン、時の枢機卿、旧教徒たちが、性的禁欲生活に抑圧された尼僧たちの淫らな欲情と妄想を利用して、中央集権化に反抗する好色の司祭を謀殺し、村を自治領下に置いたと言う極めて政治的なお話。
詳しい内容は、前述の町山本や、他のレビュアーの方のレビューを参照されたいが、何度見ても、仰け反ってしまう激烈で猥雑な描写とグロテスクなクローズアップの多用、思わず裸足で逃げ出したくなるような凄まじくパワフルで爆走的な背徳的映像の連続。
ラッセル自身は、自分は敬虔なカソリック信者であり、今作を宗教的冒涜と評されるのは心外と語っているが、童貞だった中学時代に観た町山少年にとっては、間違いなくトラウマであっただろう(笑)。
マイエリズムを意識したかのような動きのヴァネッサ・レッドグレーヴ、せむしの身体をくびらせての怪演だが、自伝「ヴァネッサ・レッドグレーヴ伝」を読むと、彼女は、今作の撮影時、出演者を集め、イギリス政府の演劇人に対する労務管理法案について討議し、ストライキを打つ事をオルグ、決議させた一方、フランコ・ネロとの関係で身もごっていたベイビーを流産させてしまっていたらしい。あのファナティックな狂態を演じていた陰で、そんなドラマがあったとは、色々な意味で凄い女優である。
残念ながらDVD化は余程の事がない限り難しいと思えるので、興味のある方は、今ヴィデオで体感すべし。デレク・ジャーマンによるクールなセット・デザインも楽しめます。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By tomomori トップ500レビュアー
2011年11月27日に84歳でお亡くなりになったケン・ラッセル監督の1971年の超問題作。問題作過ぎて、いまだに英米では特別上映以外では一般上映が実現していないはず。「傑作」という評価が定着した四十年後になっても、DVD化さえされていない。キリスト像を使って修道女が自慰行為をする、というシーンがあるせいか、さわらぬ神に…扱いされている。
原作はオルダス・ハクスリーの『ルーダンの悪魔』。17世紀に実際に起きた仏・ルーダンの悪魔憑き事件について取材した長編ノンフィクションで、ウルスラ会の修道女たちが性的ヒステリーのような悪魔憑きの症状を示す、というもの。原因究明の末、ルーダン教会のモテ男司祭、ウルバン・グランディエが、悪魔と契約を結んだと糾弾され、火刑に処されるのだが、ルーダンの自治解除を目論む政治的策略という側面があった。映画は奇妙な想像力とエキセントリックなイメージが横溢する映像世界になっている。政治と国家と宗教、セックス、異常心理、集団ヒステリーの渦巻きがデレク・ジャーマンの美術世界を額縁として展開する。
次のシーンでこの人(ケン・ラッセル)は何をするんだろう、どんな絵を作るんだろう、とドキドキが止まらない映画だった。俳優陣も入魂の演技を披露しており、ヴァネッサ・レッドグレーブが性的欲求不満の修道院長を演じていて、端正な女優さんなのに大変に不気味だ。大きな声では言えないので書くと、ネットで探せば本作は鑑賞可能。字幕なしになるが、英語が分からなくとも堪能出来る。
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