最近ミステリでコミカルとかユーモアとかついた作品にそれを期待して読むと、売れているものでもひとりよがりなまったく笑えないものが多いように思っていたのだけど、そのあたりこの作品は上手だったと思う。
ちょっとしたことでくすっと笑ってしまうような、笑わせるぞーという構えのなさが、ちょうどよかった。
短編でも書き分けができていないと訳が分からなくなるけれど、それぞれ個性のつよいキャラクターではっきりしていた。
ミステリ的にはそれほど主人公と関わりのない人が記号的に死んだりという流れなので、推理する際の悲壮感や切迫感などもなく、さらりと読める。
書き下ろしの最終話は、梅ちゃんがいい味を出していた。
最後ああ来るとは思っていなかったので、こういう伏線もありかなと。
次回作にも期待して☆五つ。