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聖母(マドンナ)の深き淵 (角川文庫)
 
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聖母(マドンナ)の深き淵 (角川文庫) [文庫]

柴田 よしき
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

一児の母となり、下町の所轄署で穏やかに過ごす緑子の前に現れた親友の捜索を頼む男の体と女の心を持つ美女。保母失踪、乳児誘拐、主婦惨殺。関連の見えない事件に隠された一つの真実。シリーズ第二弾。

内容(「BOOK」データベースより)

一児の母となった村上緑子は下町の所轄署に異動になり、穏やかに刑事生活を続けていた。その彼女の前に、男の体と女の心を持つ美人が現れる。彼女は失踪した親友の捜索を緑子に頼むのだった。そんな時、緑子は四年前に起きた未解決の乳児誘拐事件の話をきく。そして、所轄の廃工場からは主婦の惨殺死体が…。保母失踪、乳児誘拐、主婦惨殺。互いに関連が見えない事件たち、だが、そこには恐るべき一つの真実が隠されていた…。ジェンダーと母性の神話に鋭く切り込む新警察小説、第二弾。

登録情報

  • 文庫: 547ページ
  • 出版社: 角川書店 (1998/03)
  • ISBN-10: 4043428022
  • ISBN-13: 978-4043428021
  • 発売日: 1998/03
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By AUTUMN
形式:文庫
主人公緑子が母となって、前作『RIKO』より更に女性性の業の深さを軸とした事件を解決していく作品。
母になったこともあるのか、前作より主人公の人格設定が少し理解しやすくなっており(前回設定は“娼婦が誤って刑事になった女”でしたから…)、作品全体にリアリティーが生まれています。
現実を忘れてフィクションに溺れたい、と言う願望はあるにはあるんですが、リアリティーのある人物設定って、だからこそ重要なんだなぁ、と、この2作の読後感比較で認識を新たにしました。
とは言え、その時その時の感傷で恋愛関係にはない人物と依然として肉体関係を持つRIKOにどこまでも違和感…。
何故なら、その関係を持つ過程に説得力を感じないんです。勿論作者は主人公の心理をしっかり説明してはいるんですが、“説明的”なんですよ、どこまで行っても。無理くり感が否めません。
ただ、ここでようやっとヤクザの若頭である山内と、元刑事である探偵麻生が登場します。
脇としてしか存在していない彼らの泥沼の愛憎関係こそが、皮肉にもこの作品に独特の厚みを持たせています。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
まるで精密な設計図から精密な機械を作るように、組み立てられている。この作品を読んでそう感じた。一つ一つの出来事が、読む進めていくうちに、収まるところに収まっていく。読者はどんどん作品の中に引きずり込まれていく。警察官、母、女、さまざまな顔を見せながら奔走する緑子の姿は美しい。彼女は自分の弱さを知っている。知っているからこそ逆に強くなれる。
この作品の根底に流れるのは「愛」にほかならない。人は愛するものを守るためには、どんなことも厭わない。だが時には、それは悲劇を生む。事件が解決しても、それが決して人を救うことにはならない。ラストの描写の切なさが胸に残った。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By キリ
形式:文庫
前作が期待を上回る面白さだったが、こちらも
かなり面白い部類に入るミステリーだった。

リコ(緑子)が、母になりその心情に厚みを増している。

今回は、その母性とジャンダーがテーマ。
何を持ってして「男」なのか「女」なのか。
ハッキリとしているのは、体の創りではあるけども。

心と体が別々の「性」の人々が、少数ながらもいるという現実は
最近になって、マスコミでも取りざたされるようになり
全くの未知の世界ではなくなってはきている。

前回と同様に、人間の「業」の部分の表現が凄く旨い。
特に印象に残ったのは、
「失う物が何も無い者の強さと、守る者がいる者の強さ」の違い。

ストーリー的には、別々の事件だと思っていた
乳児誘拐事件や主婦惨殺事件と狙撃事件が
後半で絡まってくる様が、面白い。

乳児誘拐の担当刑事と、リコの鍋を一緒に食べた後の話の下りも
賛否両論があるようだけど、もの凄く切なくて 好きなシーンです。
リコの言葉や、城本の言葉の一つ々が切ない。
リコが恋愛感情ではなく、一瞬だけでも城本に惹かれたという意味が
何となく分かる気がします。

そして、麻生と山内の登場。
この2人は、脇にしてはあまりにも印象的で
ある意味、主役を喰ってる。
この2人を主に持ってきた話があると言うので成る程…と思いました。
「聖なる黒夜」絶対に読みます。

柴田さんの本の、一つ々の台詞が 凄く好きです。
刹那な、そして愛も棘もある台詞が泣けます。
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