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聖書時代史 新約篇 (岩波現代文庫)
 
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聖書時代史 新約篇 (岩波現代文庫) [文庫]

佐藤 研
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

新約聖書の書かれた時期のローマ史とユダヤ史を踏まえた,2世紀末までの初期キリスト教史.著者は1世紀終わり頃のナザレのイエスに端を発する運動を「ユダヤ教イエス派」の運動と呼び,それがユダヤ教から独立した宗教としての自覚を深め,キリスト教として成立し自己のアイデンティティを強固にしようと格闘する姿を描く.『聖書時代史 旧約篇』の姉妹編.

内容(「BOOK」データベースより)

新約聖書の書かれた時期のローマ史とユダヤ史を踏まえた、二世紀末までの初期キリスト教史。著者は、ナザレのイエスに端を発する運動を「ユダヤ教イエス派」の運動と呼び、それが一世紀後半にユダヤ教から独立した宗教としての自覚を深め、やがてキリスト教として成立し、自己のアイデンティティを強固にしようと格闘する姿を描く。『聖書時代史 旧約篇』の姉妹編。

登録情報

  • 文庫: 253ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2003/5/16)
  • ISBN-10: 4006000995
  • ISBN-13: 978-4006000998
  • 発売日: 2003/5/16
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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By 簿記受験生 殿堂入りレビュアー
形式:文庫
紀元前後にイエスが誕生し、パウロを筆頭とする使徒たちが布教活動を行ない、そして『新約聖書』が成立し、初期カトリシズムが確立する二世紀末までの歴史を扱う。著者はいわゆる「キリスト教」は様々な歴史的過程を経て(特にユダヤ教からの独立)成立したものだという立場から歴史を論ずる。イエスもパウロもユダヤ教内部の改革運動家であり、我々のいうところの「キリスト教」は全く知らなかったはずだとし、イエスと使徒の後継者たちが、ユダヤ教との決別、ギリシャ・ローマ・東方の諸思想からの影響、そして布教、迫害、内部抗争、グノーシス派との対立を経て「初期カトリシズム」として独自の宗教として成立する過程を資料を駆使し、丹念に追っている。新約外典、使徒教父文書、ナグ・ハマディ写本などにも触れている。またこの時代のローマやパレスティナに関する政治的事件も詳しいので、ローマ通史、パレスティナ通史としての価値もある一冊である。
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By boring
形式:文庫
キリスト生誕の前後から、新訳聖書の結集ごろまで後を追って記述した、
今一番入手しやすい、最初期キリスト教史研究の入門書で、基本書か?
案外、コーラン・仏典・四書などに比して一番遅れているかもしれない新訳テキストへの訓古学的アプローチ。ありそうで、なかったのでは。

著者の拠って立つ処も、比較的穏やかそうに見える処なので、門外漢にとっても取っ付きやすくなっている。
それにしても、今更ではあるけれど、一人の行動が生み出し、多くの人達によって広げられていく豊穣な思索の過程は、最初期キリスト教の豊かさは、キリスト本人を小さく見せてしまうほど、大きい。

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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By akiolee
形式:文庫
本書は「旧約新約聖書時代史」(山我哲雄氏との共著、教文館、1992年、97年改訂)の「新約聖書時代史」部分を基礎に、全体を新編集したものである。あとがきによれば「おそらく元来の『旧約新約聖書時代史』と比べれば、約半分ほどが新しくなっているはず」(p.237)とのことである。

「「キリスト教」と呼ばれるに至った宗教が、その基盤のユダヤ教から自覚的に自らを切り離して独り立ちを始めたのは[…]実は紀元70年から1世紀の終わり頃である。それまでは、ユダヤ教の内部改革運動の一つであったと見なすのが事態に最も即している」という理解から「紀元70年以前のナザレのイエスに端を発する運動を「ユダヤ教イエス派」の運動と呼んで来た」著者は、本書においては「ローマ帝国とユダヤ教全般の状況に留意しつつ、まず「ユダヤ教イエス派」の姿を描き、さらにはこの運動が「キリスト教」として成立し、引き続きそれが独立した宗教としての自覚を深め、強固にしようとして格闘する時期までを略述する」とまえがきで述べている(p.v-vi)。

さらに、こうした視点から初期キリスト教の歴史を振り返ることの意義について著者は、「現在の「キリスト教」が、その観念システムも教会体制も含め、改めて自己を批判的に評価し、根源から自己変革すべき岐路に到達していることは間違いないと思われる。[…]多様な人間を生かしうる、これからの人類共生のための真の「キリスト教」はいかにして可能か、この遠大な、しかし差し迫った課題に取り組むためにも、「ユダヤ教イエス派」とそこから成長した「初期キリスト教」の姿を見定めることは、キリスト教にいか程にでもあれ関わる者にとっては、避けて通れない作業であろう」(p.235)と語る。日本を代表する新約学者の1人である著者の、この言葉に深く共感すると共に、多様な複眼的な歴史像を再構築することの重要性を今一度気付かされた。
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