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聖書の日本語―翻訳の歴史
 
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聖書の日本語―翻訳の歴史 [単行本]

鈴木 範久
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

神、聖霊、天国、洗礼(浸礼)、愛…。日本語という池に落とされた聖書の言葉。そこに広がった波紋を、試行と迷走の翻訳過程に読む。中国語訳から明治元訳へ、そして大正改訳から新共同訳まで、聖書の翻訳が、そのつどどのような意味で文化的な事件であったのかを、具体的に描き出す。中国経由のキリスト教という、軽視しえない一面をはじめ、数々の発見を含む、聖書翻訳物語。

内容(「MARC」データベースより)

神、精霊、天国、洗礼(浸礼)、愛…。聖書はいかにして日本語になったか、その実験と葛藤のドラマを追う。聖書の翻訳がどのような意味で文化的な事件であったのかを具体的に描き出し、日本近代の埋もれた系譜を発掘する。

登録情報

  • 単行本: 272ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2006/2/23)
  • ISBN-10: 4000236644
  • ISBN-13: 978-4000236645
  • 発売日: 2006/2/23
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 309,411位 (本のベストセラーを見る)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本は、聖書の翻訳の歴史、聖書の用語の変遷を追った本です。カトリックの日本宣教時代のころの翻訳から文語約、口語訳などの聖書がどのように翻訳されていったのか、翻訳されたことばの使われ方、その時代の時代背景などを含め、丹念に追った学術書でありながら、学術書としての硬さをはずした本です。キリスト者が何気なくしゃべっている福音や(神の)愛をこれまでの聖書翻訳の中でどのように格闘されつつ翻訳されたのか、ということに関することがまとめられていると同時に、近代日本語の成立や近代の日本文学と聖書との関係なども巻末で触れられており、大変参考になりました。
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By 左党犬 トップ500レビュアー
形式:単行本
 キリスト教聖書の日本語への翻訳の歴史を、キリシタン時代からさかのぼり、とくに明治時代から最新訳聖書に使用されている日本語を徹底的に分析した本。

 キリスト教の教義と思想そのものは、戦国時代末期のキリシタン時代にあっては当然のことながら、明治時代の日本人にとってもは新しいものであった。
 明治時代に行われた、聖書の日本語訳で使用されたキリスト教用語が、中国で出版された漢訳聖書(漢語訳聖書)のものを多く引き継いでおり、このため明治時代の日本人にとっても受容しやすかったという指摘が興味深い。
 これは、漢訳仏典をつうじて日本人が受容した大乗仏教と同様、キリスト教もまた漢訳聖書の影響を、最新訳の聖書に至るまで(!)大きく受けていることを意味しているわけだ。
 江戸時代後期の国学者・平田篤胤(ひらた・あつたね)は、禁書であた漢訳聖書と漢訳キリスト教文献をひそかに入手し、影響を受けているらしい。

 原典であるヘブライ語とギリシア語から、旧約聖書と新訳聖書が翻訳がされるようになったのは口語訳聖書以降であって、現在の最新訳においても、漢訳聖書で使用されたコトバが生き残っていることが、著者の研究によって示されている。
 新しい思想を受容するに際しては、受容する側にその思想を理解するための回路を作らなければならないのだが、その際には従来からの思考の枠組みとコトバが多く利用されるわけである。
 これは、キリスト教の布教といった狭い側面に限らず、新しい考え方を普及させるためには必要なことなのかもしれない。

 「目からウロコが落ちる」、「笛吹けど踊らず」などの日本語表現が、聖書に由来することを多くの人は知らないようだ。それくらい現在では当たり前の表現になっている。

 こういったことも含めて、近代日本語を豊にしてきた「聖書の日本語」について知るための必読書である。
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形式:単行本
 歴史上初の本格的な日本語訳聖書は、1837年にマニラで刊行されたギュツラフ訳であるとされるが、本書は、それから現代の我々が手にしている聖書に至るまでに刊行された日本語訳聖書の変遷を記した、極めて貴重な一冊となっている。太平洋沿岸で遭難し、カナダ、イギリスを経てマニラに行き着いた宝順丸生存者岩吉らの協力により何とか日本語に翻訳された、有名な「ハジマリニ カシコイモノゴザル」から始まるヨハネ福音書は、1836年の刊行から四半世紀を経てヘボン先生の手に渡り、日本での聖書翻訳の礎になった。その後、ヘボン先生、ブラウン先生らの努力により、いわゆる明治元訳(もとやく)を見るに至るが、そこまでに至るストーリーが、色々な意味で大変興味深い。新約聖書の記述を、『親鸞聖人御一代記』、『童蒙をしえ草』(福沢諭吉訳)にならったとするくだりは最高に面白かった。一方で、日本語訳聖書の成立には、それ以前の中国語訳聖書の影響が極めて大きいということも学ばされた。日本人は、思想や哲学はすべからく海の向こうから来るものとすると司馬遼太郎は喝破しているが、ことキリスト教においても例外ではないと思わされた。いずれにせよ、日本語訳聖書の歴史に興味のある人には本書の一読を真剣におすすめする。
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