秘宝シリーズとでも言うべきか、でもカンビュセスとは繋がりはないのでこれだけでも楽しめると思う。共通するのは刑事ハッサンだけだからね。
事件の発端は、ルクソールの遺跡で見つかった男の死体からだった。ハッサンはその男の過去を追って、15年前の殺人事件に行き着くことになった。
一方パレスチナに住むジャーナリストのレイラは、送られてきた暗号を手がかりに聖教会から掘り起こされた秘宝を追う。前作のタラもそうだったけど、サスマンの描く女性像は屈折してて固いイメージですね。レイラはまあ最後まで読めばなぜか納得する部分もあるんだけど。それだけにハッサンが今回もまたいい味を出していました。
パレスチナのテロ問題に途中でナチスも関わって、秘宝を巡る歴史は長く複雑に現代と絡まっていきます。パレスチナとルクソールを行き来して展開するんだけど、ついていくのが大変なくらいテンポが速い。ひとつのテーマがパレスチナ問題というだけに大きなものがあるんだけどね。最後に出てくる秘宝もなかなか立派なものだったし、面白いだけじゃないサスペンスだった。