内容紹介
中世のイタリア、アシジの修道院の沈黙の中に自らを閉じ込めた聖クララ。
1994年、生誕800周年を迎え、これを機会に世界各国で多くの会合や学術会議が催された。その時以来、新しい観点に立った研究が次々と発表されている。
また、これまで失われたものと思われていた、列聖調査の記録が、20世紀初頭に発見されている。
本書は、最新の研究成果を踏まえつつも、列聖に際して教皇の命によって書かれた「聖クララ伝」を、その直接の資料である列聖調査記録と照らして読み直したものである。
この作業を通して浮かび上がってきたのは、全く新しいクララの姿であった。それは中世の枠を破る新しい自覚を持った女性像である。
著者について
ローマのリベラ大学教授。中世史を専攻。イタリア百科事典の制作にたずさわり、宗教史と中世史を担当。
主な著書に「アジアのクララ」(1991年)、「エルサレムの崩壊」(1994年)、「シエナのベルナルディーノの聖週間の説教」(1995年)がある。