「この学園の中に男が居る・・・らしい?居るとして誰だろう?」
という一点こそがこの作品の大きな魅力となるため、読後の感想共有はともかく
未読の人へ紹介するのは難しい作品。
冒頭で早速その疑惑を喚起するシーンが訪れるが、立ち聞きをした主人公が
断片的な会話から少々早とちりをしたかのように見えなくもない描写がされており、読み手としても
「本当に男性は居るのか?居るとして生徒なのか?メインキャラとして物語に直接関わってくるのか?」など
様々な想像を掻き立てられ、常に期待と不安を感じながら読み進めるのは主人公の心境と妙にシンクロしており面白い。
※この印象は個人的なものであって作者の意図通りかどうかは定かではないが、
確定的な前情報がないからこそ過程・結果とも最大限に楽しめたのだろうと思う。
「ストレートに女装少年の登場ありきで楽しみたい」「女装少年でなければ困る」という人にお勧めできるかどうか?
を書けばもれなくネタバレとなってしまうため、関連商品から来られた方(自分もです)には申しわけないですが・・・明記はナシで。
ただ、コピーや絵柄から予想されるイメージに反して、疑惑をいたずらに引っ張る軽いノリのお話といったことはなく
徐々に明かされていくクラスメイトの素性や、彼女(?)らに対する主人公の感情の推移などが結構シリアスに描写されており
ありがちな萌え系作品を予想していると、良くも悪くも驚く事になるかもしれない。
連載上の都合かページ数・話数に不足感があるのが惜しく、顔見せ程度にしか出ていない登場人物も多いのだが
ネタバレが鍵となる作品の性質上、舞台やキャラクター達がこの作品限りで終わってしまうのかと思われるのは残念。
個人的には★5としたい所を、その辺含めての★4。
後書きはもちろん、カバー下も重大なネタバレとなるのでくれぐれもご注意。