無論、塾講師が書く一般書では指導テクニックの全ては公開されないのだから、内容が薄いのは当然です。
しかし、お子さんはともかく、残念ながらこの程度の内容を有り難がるご家庭のレヴェルはいかがなものでしょうか。
本来「受験」などと無縁な層ではないでしょうか。
関東にせよ、関西にせよ、各地域のトップ5に属する大手塾に通われているのなら、どこの塾でも、テキストに明記しているかどうかは別として、国語の授業ではこの程度のことは必ず教えられています。さもなくば難関校・有名校に合格はさせられません。また南雲さんが本にして公表して構わないとされている内容なのですから、秘中の秘などではない=他塾やよその保護者に伝わっても平気な内容だ=どこでもやっている程度のことだということもご理解いただけるでしょう。
従って、もしそういった塾に通われていてお子さんが「習っていない」と仰る場合は、「伝わっていない」という塾の問題よりは、申し訳ないですが、そのお子様自身の能力に問題があるでしょう。即ち、大手塾に合ってないタイプのお子様です。または通わせている塾のカリキュラムの詳細をご存知ない無関心なご家庭かのいずれかです。そういうお子様・ご家庭には、懇切丁寧な本書はお役に立つでしょう。
よほどカリキュラムのしょぼい塾にでも通われているご家庭なら参考になるかもしれません。
また、一番役に立つのは、教えられたことしかないのに、他人を教えようよしている大学生、すなわち「家庭教師」の志望者や現役家庭教師たちにです。家庭教師は多くの数の生徒を教えた経験のある者は少なく、意外に基本的な国語の指導スキルのない者が多いのです。
南雲さんのご著書では、受験へのご家庭の姿勢を詳述された『笑って合格する!「中学受験」必勝法』をお勧めします。
ご家庭の姿勢、教養のレベルといった家庭環境がまずもって重要で、それが国語力のみならず、子供の知的好奇心や学習に対する態度を、下部構造的に規定しているからです。そこを勘違いし、子供のためという視点を閑却して、親の見栄やブランド志向で受験をすることは子供のためにならず、従って、ご家庭のあり方こそが先ず大事だからです。