「私は日本代表チームを信頼している。彼らを混乱させたくはないのだ。これから、この本に記すことは、少しでも力になればという処方箋である。私も彼らからサッカーを学ぶことができるのである」。
本書は、ワールドカップ南アフリカ大会を控えて、日本代表と日本についてオシム元日本代表監督が語った内容を一冊にまとめたものである。オシム節は随所に健在だ。
5章構成。最初の2章は、南アフリカ大会について。まず、日本と同組になった3カ国の特徴と戦い方の指針について語っている。特に、アフリカ選手権を見たオシムの感想は興味深い。大会全体の展望についても意見を述べている。
3章は、サッカー日本代表について。代表チームの中心選手達を褒めたたえると同時に、欠点についても名指しでズバリと指摘している。それでいて厭味がないのは、貫禄だろう。
4章と5章は、日本や日本サッカーについての感想や提言がまとめられている。他国にはない日本の高校サッカーという育成の舞台を称賛したり、帰化選手をどうして増やさないのかといったことにも言及している。さらに、次の日本代表監督候補についても簡単にコメントしている。
すぐに読み終わる本だが、それなりに面白かった。尚、2014年までの見通しも書いてほしいといわれたそうだが、それは別な機会にするとのことだ。