日本破綻本は数多く出回っており、目新しくない感があるがこの本は『老後の生活』にフォーカスを絞った珍しい切り口である。
FP(ファイナンシャルプランナー)が唱える「退職者はリスクを背負わないで安全資産に投資」なんてヌルイ解説は一切書かれていない。
「普段からFX,CFDで下落相場に慣れておく」「海外に口座を開いて資産退避」等の高齢者には厳しい投資スタイルが紹介されている。
それが嫌なら「自給自足する」「店舗を経営して日銭を稼ぐ」等の手段を確保しておくべきと説いている。
日本は破綻しない論はバランスシートで物事を考える公認会計士等が唱えるごまかしのロジックである。(P.70)
2012年からは団塊世代のトップランナーが本格的な年金生活を始める。(貯蓄率の低下、年金破綻、国債の売り圧力増加)(P,84、P.108)
米国家経済会議前委員長ローレンス・サマーズ米ハーバード大学教授がメルトダウン直後の講演で「誠に残念ですが、日本は貧しい国になるでしょう」
と述べた。(P.37)
本書の内容を少し抜粋したが、全編が悲観論で埋め尽くされている。
不安を感じているけど、楽観的な「日本は絶対破綻しない」「年金は100年、大丈夫」に騙されているのが実は心地よい方にはお勧めできない。
所詮、人間は自分の見たいモノしか見ない。
大損して株を塩漬けにする素人投資家は、勝っているときは毎日2回以上株価をチェックするが、損すると株価をチェックする事自体を辞めてしまう。損切りをしろと勧めても逆に怒られる事の方が多い。
あなたは、株価をチェックするのが嫌な人間ですか?それ以外の方は読む価値はあります。