「ひふみん」の愛称で親しまれている加藤一二三九段久々の著書。
題名に「信仰」と入っているのでクリスチャンの立場から
熱心に早口で神様の素晴らしさを説くような本なんだろうか?と思っていましたが
「このように考える事で気持ちが楽になる事もあります」
「心の支えになってくれるかもしれません」
ぐらいの、押しつけがましくなく、私はこのように世の中の物事を考えていますよ、と穏やかに語る内容でした。
史上初の中学生棋士で数々の凄い記録を持つ
まさしく”天才”と呼ばれるのに相応しいひふみんですが
本書で繰り返し語られている事は、人生には負けもあれば苦しいときもある、
心が乱されるときも思い悩むときもあるけど、引きずらずに深刻になりすぎずに、
考えを固めずに新しい事も受け入れる心を持ちましょう、というお話でした。
目先の華々しい勝利や闘争心や競争を急き立てるのではなく、
日々の浮き沈みに揺れない柔和な心を長年持ち続けましょう、と語る心構えが
あれだけ長年の間現役のプロ棋士であり続けられる秘訣なのかもしれません。
日頃から「俺はもう歳だから…」を言い訳に
新しい事に億劫に、臆病になりがちな自分としては
「何かを始めるのに年齢は関係ない。やるべきものが新たに見つかれば、
すべきことがあるのであれば一からでも始めればいいのです」
という言葉に元気づけられました。
71歳でこのような心境でいられる人はなかなか居ないのでは。