「辞書は逆さに読め」から「中年、本能、虎狩りが危険―― 名詞の処理」に至るまで、格言めいたタイトルがついた10の「おきて」を終えると、最終講は「最後のおきて それではどうする」と題された総論。さらに「翻訳のBack Stage Tour(舞台裏見学)」という、小品訳出のゼミナールがついている。自習を前提に、構成は懇切丁寧。解説は初学者を意識して親しみやすい用語を使って書かれており、文体も柔らかく気取らないものだが、採用された英文例には実戦的で難しいものが多く含まれている。
カポーティなどの翻訳で高名な著者には、『翻訳上達法』(講談社現代新書)という、そのものズバリのタイトルを持つ、1983年に刊行されたコンパクトな名入門書がある。本書は、『翻訳上達法』で著者が築き上げたノウハウや、初学者向けの翻訳のコツを、ほぼ20年後の世に合わせて書き直した新版といえるだろう。しかも著者は、この間に多くの翻訳教育現場を経験している。翻訳という作業に向くかどうか試してみたい人に、もってこいの本だ。(玉川達哉)
登録情報
|
他にも、翻訳における日本語の表現技法や翻訳者のあるべき姿(スタンス)など、内容は濃い。
文章は教科書的な堅苦しさがなく、多少皮肉っぽいところもあるが筋が通ってるので納得しながらどんどん読み進められた。
翻訳を志す人はもちろんだが、小説を原書で読んで翻訳とのギャップを感じる読者にもおすすめかも。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|