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翔ぶが如く〈9〉 (文春文庫)
 
 

翔ぶが如く〈9〉 (文春文庫) [文庫]

司馬 遼太郎
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

ついに田原坂から後退する薩軍
七万の政府軍に包囲され、西郷と薩軍幹部はそれぞれの生を閉じた。翌年、大久保もまた──新生日本の激動期を描く全十冊、完結

内容(「BOOK」データベースより)

熊本をめざして進軍する政府軍を薩軍は田原坂で迎えた。ここで十数日間の激しい攻防戦が続くのである。薩軍は強かった。すさまじい士気に圧倒される政府軍は惨敗を続けた。しかし陸続と大軍を繰り出す政府軍に対し、篠原国幹以下多数の兵を失った薩軍は、銃弾の不足にも悩まされる。薩軍はついに田原坂から後退した…。

登録情報

  • 文庫: 322ページ
  • 出版社: 文藝春秋; 新装版 (2002/06)
  • ISBN-10: 4167663031
  • ISBN-13: 978-4167663032
  • 発売日: 2002/06
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
田原坂の激闘 2009/2/21
形式:文庫
ドラマタイトルにもなった「田原坂」の激闘。今でも(といっても本書執筆当時の昭和50年代のことで、現在は不明)土を掘り返せば当時の弾がでるといい、しかも「行きあい弾」という、空中でお互いの弾がぶつかり合った弾すらあるというほどの激しい銃撃戦。
政府軍の圧倒的な物量の投入で、薩摩側の大将格では篠原国幹、永山弥一郎などが戦死。兵士たちも、司馬曰く「将師たちが無思考でいるために兵たちは…死ぬまで戦い続けなければならなかった」。そして野戦でも攻城戦でも劣勢となった薩摩軍は、これといった戦略もないまま、日向に落ちていきます。
とにかく戦闘シーンの描写が圧巻で、戦闘の激しさが伝わってきます。それだけに、戦闘が激しくなればなるほど、後世のわれわれにとっては、何のための戦争だったのか(そこまで戦う意味はなんだったのか)ということを思わざるを得ません。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 内田裕介 トップ500レビュアー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
薩摩兵は「上代の隼人が翔ぶがごとく襲い、翔ぶがごとく退」き、果敢な戦闘を展開するが、徐々に、数で勝る政府軍に押し戻され、ついに鹿児島城裏の城山に逃げ込む。

薩摩軍の2将、桐野と篠原には全く作戦も戦術もなく、軍の指揮官というよりも1個のサムライであった。これでは物量がものをいう近代戦はでは到底勝てない。300年前の関が原でさえ、勝てなかったのではないだろうか。そういう人物を近くにおき将にした西郷に、人を見る眼は果たしてあったのだろうか。西南戦争は、戦争というより、無謀なサムライの一揆だったのだ、という印象を強く受ける。

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By 街道を行く #1殿堂 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
第9巻に入って、薩軍の旗色が悪くなってきました。
西南戦争を辿ってゆく過程でこの戦争は、様々な見方ができることに気づきます。
明治新政府が設置した、日本の軍隊が始めて戦場に出動します。
相手は、戦国以来の武士の戦闘集団である薩摩軍。
日本古来の兵法と近代の軍略が衝突します。
戦前、鍛え抜かれた薩摩兵を政府軍は恐れきっています。事実、圧倒的な強さを緒戦に見せます。
が、戦争とは個々の強さの競いあいではありません。
物量と兵員の数によって戦局が徐々に変わってゆきます。
太平洋戦争の日米両国に似ているのではないかと思わせられます。
薩摩軍の総帥、西郷隆盛は、殆どこの戦闘を指揮していません。
本営にただ坐っているか横になっています。
西郷を神の如く戴いて、薩摩兵は死地へ向かいます。
そこにある、西郷の名声によって全国の士族が続々と馳せ参じる、という余りにも滑稽な戦略です。
このあたり、後の日本陸軍に似通っていませんでしょうか。
そして、薩摩軍は体勢を整えるために転戦しますが、行く先々で苛酷な徴兵と物資調達を行います。
日本陸軍のモデルは、ここにあるのかもしれません。
そして、西郷隆盛という維新の英雄がなぜこの戦いに身を任せているのか。
戊辰戦争は、薩摩にとっては、打倒徳川でしかなかったのでしょうか。
その武家の棟梁を打ち倒し、近代国家の扉を開いたはずの薩摩が、実は最も封建的な存在であったという皮肉。
薩摩の敗戦は、武士の時代が終わりを意味しているかのようです。
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