全四巻に及ぶ歴史大長編もこれで終わる。前巻で義経が死に、そのあとを受け継いだ彼の影武者、沙棗がどのように生きていくか、そして奥州藤原氏がどのように滅びていくか、読み応えのある第4巻だった。
今巻の主人公は、沙棗というよりは、奥州のため、民のために自ら滅びていこうとする奥州藤原氏の面々。もちろん、これが史実だとは思ってはいないけれど、中央に抗い、生きていこうとする彼らの生き様、死に様には心を打たれた。
とても面白い大長編小説だったけど、読み終えてしまうのが残念だった。まだまだこの物語を続けて欲しかった気がする。例えば、北海道へ渡った彼らのその後、そして義経の影武者、沙棗のその後、などなど、まだ、読ませる題材はあったと思う。
でも、ここで物語を終えることが良かったのかもしれない。彼らのその後については、読者の想像に委ねることが、かえってこの物語を豊かなものにし、余韻を楽しめるようにしている気もする。