レビューから結末を予想し、覚悟はしていましたが…
雪子があまりにも不憫過ぎて、萌えられませんでした。
文章から感じられる明治時代の雰囲気といったものは、
前回の「義父」に比べると、格段に 素敵だなぁと思います。
雪子の子供時代の描写なども、暗く切なく独特の空気感がとても好きです。
表紙の絵の雰囲気と とても合っています!美麗です。
けれど、
肝心の義兄の、人間性だとか内面があまり感じられない事が
とても残念です。
雪子に執着しているのは分かりますが、
愛よりも「自分の玩具として愛でている感」が強く、鬼畜なだけで
萌えが感じられませんでした。
少女小説というよりは、ちょっと官能小説っぽいような…。
エロさは濃厚だと思います、が、
それを引き立てる愛が弱い!と個人的に思います。
義兄はただ雪子の色気と身体に執着しているだけのように
映ってしまい、雪子があまりにも救われない。
雪子は「物」じゃないんだから。
文章の雰囲気は素敵なのに、惜しい。
ラストについてですが、
ダークな展開を予想していた私でも、もうちょっと救いが欲しいと
思いました。
せめて、義兄の人間性というか、雪子に対する愛情が(行動は鬼畜でも)もう少し
あたたかなものであって欲しかった。
むしろ、義兄と出会わないで幸せになって欲しかった!というか。
(その時点でもうタイトル「義兄」じゃないんですが)
…なんとなく、腑に落ちない。
でも!
丸木さんの作品は好きなのでこれからも期待しつつ
心から応援しています。
鬼畜で暗くダークな展開がお好きな方は、楽しめると思います!
でも、そこに愛情が欲しいという方には、少し後味が悪いかも。