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47 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
王道でもありパターンでもある。ハンカチ必須。,
By 桑の実からできた泡 (東京都日野市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 美丘 (単行本)
大学2年生の太一は嵐のような女の子、美丘に出会う。奔放で自由で自分の本能を決して抑えようとしない美丘に太一は恋をし、 2人は結ばれる。しかし美丘は脳に不治の病を抱えており、 美丘の激しい性格は命の残りを燃焼し尽す為のものであることを知った太一は慟哭する。 「セカチュー」石田版といったところでしょうか。 病気で女の子が死んで、残った男の子が過去を回想するという、 現代には飽和状態になっている設定をあえて選んだ作者の度胸に脱帽です。 石田氏らしく、ただの綺麗な純愛物語ではなくて、セックスもする 修羅場もある若い男女の恋を忠実に描いた作品になっています。 ラスト近くでは脳障害が進行しボロボロになっていく美丘や 涙をこらえながら美丘の世話をする太一に人を愛することがどんなに 大きな行為か、またどんなに犠牲が必要かを教えられました。 泣けるラブストーリーが好きという人はきっと楽しめると思います。 残念なのは、やはり設定の壁を打破し切れていない点です。 ひねくれた読み方をすれば「ありきたりのお涙頂戴を狙った作品」 とも見えてしまいます。また、ラスト1ページが他の同系統の作品にない 石田氏らしいクライマックスになっているのですが、そのシーンも 描きいれていないような中途半端感があることも否めません。 世に残る名作とはいきませんが、寒い夜にちょっと手に取って しんみりするには丁度良い本だと思います。
27 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
真摯な恋の終わらせ方に賛否が分かれそう。,
By
レビュー対象商品: 美丘 (単行本)
太一が恋したのは、グループで一番の美人ではなくて、破天荒で奔放な峰岸美丘(みおか)。1度目に彼女を見かけたのは学校の屋上で、飛び降りるのか?とドキっとさせておいて、 空に近づきたかったと言った彼女。次に会ったのは、学校のカフェテリアで 「〇〇ちゃんの彼氏を寝取って」と女の子たちに罵倒されていた彼女。 それをきっかけに、太一たちのグループに入ってきた美丘。 口が悪くて下ネタをぽんぽんいいまくり、だけどお年寄りに妙に優しかったり。 太一には文句のつけようもない美人の恋人ができたのに、それでも美丘と 嵐に巻き込まれるように、突然、恋に気づいてしまった。 恋人として、美丘の秘密を打ち明けられた太一は… と、くどい紹介文を書いてしまいましたが、この小説を簡単にまとめちゃうと、 75%は「世界の中心で、愛をさけぶ」 20%は「東京ラブストーリー」←ヒロインの奔放ぶりが 5%は「高瀬舟」 という感じでしょうか。男の子の思いつめぶりは、「天使の卵」ともいい勝負。 美丘、と、未来の太一が、彼女に呼びかけるスタイルで物語が進んでいきます。 雑誌(「野性時代」角川書店)掲載時は「ベタな恋愛モノで甘ったるい文体が コテコテでいいわね」と思ってましたが、単行本1冊で読むと若干胸やけしそうに なりました(笑)。雑誌で連載の1本として読んでいたときは楽しみにしてましたが 1冊まとめて読むと、美丘の粗野だけど一途なところとか、石田さんが 萌えつつ書いたんだろうなーというのがちょっと見えすぎちゃったような。 実は石田衣良は、短編小説のほうが好きかもしれません。でも、恋愛小説として 1冊一気に読むと、まじめに人を愛しぬくって大変だけど、いいことなんだよね、と 普通に感動できます。
34 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
アンチ純愛小説,
By omo (滋賀県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 美丘 (単行本)
「わたし、お涙ちょうだいって、大嫌い。どうせ死ぬなら、ばんばんHしてから死ねばいいのに。」美丘にこの言葉を言わせるために作った小説だと感じました。最近流行の泣ける純愛小説を真っ向から否定して、美丘のように自由奔放に、でも自分に正直に生きること、それによる命の輝きこそ美しいのだと訴えている。空想だけの純愛小説よりも共感しながら読めるし、十分楽しめました。
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