「民族の祭典」同様、記録映画というより「ベルリン五輪を題材に美しい映像を撮った」映画。
例えば体操や男子飛び込みでは、選手の動きをBGMに乗せて高速度撮影で美しく見せるだけで、実況もナレーションも無く、今映っている選手が誰なのかも、誰が勝ったのかも分からない。
IVCのDVDの常で、日本語字幕はON/OFFできない(VHS用のマスターをそのまま使った?)が、この字幕がひどい。
乗馬の「Cross Country Ride」が「クロスカントリーワイド」になり、百米走の「10.9秒」が「10.09秒」になっている。(百米走、百米ハードルのタイムは全て同様に間違っている。ベルリン五輪は1/10秒までの測定だし、第一、訳している途中でおかしいと思わなかったのだろうか)
更に、ジャケット裏に「24分52秒〜59秒の字幕が見づらいことを了承願います」との注意書きがある。古い映画故に画面が乱れるならともかく、字幕が見づらいとはどういう意味かと思って観てみると、その少し後に出る筈の字幕が、間違ってパラパラマンガの様に続けざまに表示される。「見づらい」どころか完全な「ミス」。
まさか、VHSのときに既にこのミスがあったのにそのままDVD化した?
ベルリン五輪の全貌を映画2本に収める為、駆け足での紹介ではあるが、まだ「本当に」アマチュア同士の戦いだった頃の五輪を観ることが出来る貴重な映像ではある。
ヒトラーの全面協力でつくられた映画ではあるが、各競技がまだ未熟だった所為もあって、ナチスのにおいは感じない。「民族の祭典」の様に、観覧席のヒトラーが大写しになることもない。
また、故・淀川長治の解説も涙もの。
ただ、上記の通りDVDとしてのつくりは雑で、他社から多数出ている500円DVDにも劣る。