いわずもがな、現代のルネサンス的知性のイコンとも言えるウンベルト・エーコによる美術書。
ずっしりと重みのある書で、装丁、紙質、デザインも素晴らしく、エーコー好きの僕は人に勧められて、直ちに購入した。
パラパラとメージをめくりながら、期待に胸を膨らませて読み始めた。
だんだんと、微妙な感情状態に陥ってくる・・・。はたして、この訳語はいったい何だろうか?
ほとんど直訳としかとれない稚拙な訳文で、冒頭から意味不明な表現が頻出する。
「完全言語」を書いたエーコーも呆けてこんなつじつまの合わないこと言うようになってしまったのか?
いや、おそらく、訳者自身の経験と技量の無さ、あるいは本書のコンセプトへの無理解からだろうか?
本当にひどい訳文である。
それでも、本書自体の存在価値は大いにあるので、今後版を重ねて訳の修正が入ることを期待して、星3つ。
イタリア語が出来る方は当然原著を、英語を読める方は英語版を買ったよいかもしれません。