「dumplings」フルーツ・チャン監督――落ち目の金持ちマダムが、衰えはじめた美貌を維持するため、謎めいた女料理師の「若返り餃子」を食べに行くという話。餃子の中身を怪しいとは思っていても、ついその劇的な効果に引かれて食べに言ってしまう主人公。コリコリと噛む音がメチャメチャ気持ち悪い。やがて具材が明らかになる終盤の気持ち悪さたるや...。この話、あり得ないことではないから、よけいに気持ち悪い。ラストのマダムのアップの表情は凄い!! これが3本の中で一番面白いかな。
「box」 三池崇史監督――かなり実験的な作品で、三池監督のいつもの暴力的な恐怖ではなく、静かな恐怖。静かではりつめるような空気感、雪の原野にブルーの衣装を着た長谷川京子というビジュアルもファンタジーを演出できているが、お話としてはちょっと有りがちかな。
「cut」パク・チャヌク監督――「オールド・ボーイ」を短編にしたような残虐さ。イ・ビョンホンがノーギャラで出演したそうです。彼はこの映画の中で、理不尽なストーカーに監禁され、苛め抜かれる哀れな映画監督役。ビョンホン命(?)のオバサンが観たら、卒倒しそうなシーンもあったりする。そんな作品でも恐れずに出るビョンホンはエライ!! カン・ヘジョンが、ベビーフェイスの元の顔がわかんないほど、マスカラが流れ落ちぐちゃぐちゃになりながら、ひどい呪いの言葉を吐くという体当たり演技、これも必見ですな。