晋友会合唱団の演奏している8曲は、1996年に録音された『夕焼小焼 唱歌の四季』から選曲されています。日本を代表する名合唱団の定評ある演奏をこのような形で再び聴けることは幸いです。関屋晋氏がひきいる晋友会合唱団の素晴らしさは、小澤征爾との一連の録音で、世界中で評価されていますが、改めてその驚異的な表現力に感心しました。
三善晃の編曲は美しいだけでなく、凝っています。晋友会合唱団は、とても素直な発声で好感が持てます。日本の唱歌の良さを再発見するような名編曲といえるでしょう。
また、ハインツ・ホリガーをまじえたイ・ムジチ合奏団の4曲の演奏は、1985年に収録された『日本の四季』からとられております。哀愁が感じられる旋律がとても美しく響きました。どの曲も日本情緒たっぷりに雰囲気よく演奏していましたので、四季の移り変わりが演奏から伝わってきます。
弘田龍太郎の名曲「叱られて」の旋律を奏でるホリガーがオーボエよりも5度低いコール・アングレを使用して淋しそうな情景を鮮やかに描き出しています。この心に染み渡るような寂寥感は日本独特のものだと思いましたが、名芸術家にかかると、かくも美しい旋律とハーモニーに彩られて、鮮やかに日本の山里の情景を描き出していると思いました。