ある日突然、受け入れがたい形で愛する家族を失った本村氏が宮崎哲弥氏、藤井誠二氏との対談の中で、事件以来何を考え行動してきたかを簡潔な言葉で、淡々と語っている。
多くの被害者遺族が口を閉ざし、引き籠ってしまう中で被害者遺族の心境を赤裸々に知ることが出来る点でとても貴重な書。
憎しみや怒りや、ある持論を前面に出して行くのではなく、本村氏自身が一市民として被害者遺族として不思議に思ったこと、納得出来無かった事、これからの司法に望む事を、理路整然と理性的に語っている。対談の最後の方に、多くのマスコミの中で何故、宮崎哲弥氏、藤井誠二氏が対談相手として選ばれたか、言葉少なに語られている。マスコミや報道に関わる人達の被害者遺族への配慮と接し方の在り方を見たような気がした。ただ単に「罪には罰を!」と声高に叫んでいる本ではない。日本の少年法を考える上で是非読んでおきたい。