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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
もちろん娯楽作品としても感動的です!,
By ラウンドアバウト (東京多摩) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 罪と罰〈下〉 (岩波文庫) (文庫)
「自分は罪を犯したことがない」と自信を持って言える人は少ないのではないでしょうか。
我が身をふりかえっても、自分の態度や、無責任な行動で多くの人を傷つけたと思います。 この作品の主人公は、人として最も大きい罪の一つである「殺人」をおかすわけですが、上下巻通じて、主人公の絶望と、最終的には大きな希望が描かれています。 大罪を犯したものは、もう救われないのか? なぜ、社会には貧困があり、善良な人々が苦しまなければならないのか? 悪人の欲望によって弱者が搾取され、利用されるのは仕方ないことなのか? 読者は、殺人者である主人公を通して、さまざまな苦悩をともにします。 登場人物の息づまる対話、サスペンスフルなストーリー、感動的なエピソードのテンコモリで、娯楽作品としても大傑作です。 読まれていない方は是非!
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人類の至宝,
By
レビュー対象商品: 罪と罰〈下〉 (岩波文庫) (文庫)
はじめて読んだドストエフスキーですが、度肝を抜かれました。文章の力といったらいいのか、100年以上前の著作でありながら、強烈に引き込まれました。
本書の翻訳者である江川卓さんの「謎解き「罪と罰」」を読んで、ドストエフスキーの凝りに凝った思考過程を知ると、2個目の度肝を抜かれました。 サスペンス・恋愛・思想・・といったさまざまな要素をキリスト教的世界観によってつむぎ、しかも、これらが複合的・多義的な独特の言語感性によって表現されており、とにかくスゴイ小説です。 ストーリー展開はもちろんですが、単に、「文章感を味わう」だけでも、実に質の高い酩酊感を味わうことができます。
15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
名場面の連続,
By くま (岡山) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 罪と罰〈下〉 (岩波文庫) (文庫)
下巻はいわば「クライマックス」の連続でした。ミステリーであり、哲学小説であり、恋愛小説であり、社会小説であり、演劇作品。いろんな要素が終末に向かって収斂していく様は凄いものがあります。この作品は主人公がころころ変わります。つまり登場人物たちのキャラがみんな(他を圧倒しうるほどに)たっている。下巻の冒頭の主人公はマルメラードフの妻カチェリーナである。ちょっと圧倒されます。 ポルフィーリィが最後の登場する。今回は何の打算も無く、ただ彼に自首を勧めに。ポルフィーリィに有利な証拠は無い。けれども彼は確信している。この対決は確実にポルフィーリィの「勝ち」である。この対決だけでもこれは優れたサスペンスだった。このあと彼は2度と登場しない。何とかっこの良い舞台!の去り方なのか。エンターテイメントとはこうあるべきである。 中盤の主人公はスヴィドリガイロフであった。詐欺師としての半生。彼はどんな女もナンパ出来ると豪語する。ラスコーリニコフの妹ドゥーニャでさえ、あともう少しのところだったと彼は言うのである。ラスコーリニコフよりスヴィドリガイロフに共感してしまう私は異常なのだろうか。結末近く、自分が殺した(かもしれない)妻の幽霊を待ち望んで会うことが出来ない場面。私には彼の孤独がいたいほど分かる。 終盤はラスコーリニコフの魂の救済が描かれる。彼は「予定通り」自首する。ソーニャから十字架のペンダントを貰って。ところが、である。彼は監獄の中でさえもまだ自分の「罪」を認めていないのである。私は物語の最後に至っても彼は殺人を犯!すに至ったあの論理を捨てていないように思える。私の読み方は間違っているのだろうか。間違っていなかったなら、この論理の扱いを我々はどうしたらいいのだろうか。ところで、救済は別のところから現れる。つまりソーニャから。「二人を復活させたのは愛だった。」「思弁の代わりに生活が登場したのだ。」
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