本書は、名優、故緒形拳が残した手紙、書、絵画等を集めた本。
本の中で大半を占めているのが、緒形拳が愛読していた雑誌の愛読者カードに書かれた絵手紙。
編集部あてに送られた幾多のカードに心をうたれた。
豪快で見事な書、心がなごむ絵、天地が逆さだろうと読書カードだろうとかまわない。
骨太で堂々とした文字と人をなごませるような絵が、紙面いっぱいに広がっていた。
緒形拳は、大河ドラマで共演した若い俳優達からも慕われ尊敬されていた、と最近TV番組でも聞いたことがある。
そうした人柄は書に表れ、絵にも表れるのかもしれない。
ある時は旅先で手に入れたようなワカメ、写真、布絵が貼り付けられ、シンプルかつ心のこもった詫び状だったり、実にユニークで多種多彩。
意外にもドラえもんの大ファンだったという、緒形拳が描いたドラえもんの絵手紙も愛らしい。
その他、貴重な緒形拳語録、夫人が寄稿したあとがきなど掲載。
〜質実剛健、骨太で繊細であたたかい〜
本当に惜しい人、惜しい俳優を亡くしてしまった。