詩人、彫刻家、美術評論家である高村光太郎の文章をまとめた一冊です。
高村光太郎は詩人としてももっとも有名かもしれませんが、タイトルにもある
「緑色の太陽」は、日本の絵画における印象派宣言、評論として、とても有名です。
これを読むと、太陽は赤じゃなくてよい、緑色でもよい、それを描く人の個性
がすべてを負うというような内容が書かれています。当時の若者を中心に共感されて読まれた
ようです。また、これをきっかけに論争も起き、議論を巻き起こした一編です。
高村光太郎は、よく勉強をしていたんだなあと驚きます。「緑色の太陽」にも
ちょくちょくドイツ語の単語が出てきます。
それと、やはり作家としての感性が面白い。電車の中で座る人たちの「首」に
彫刻家として注目してしまう視点や、街を歩く人々の声が気になったり。
人間への関心、作品についついひきつけて考えてしまう癖も何気なく
あらわれていて興味深いです。