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17 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
妖しき美酒を酌むかの如き幻想綺譚集,
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レビュー対象商品: 綺譚集 (単行本)
エロスとタナトス、愛と死。そうしたモチーフが、ゆらゆらと立ち上ってくるかの如き幻想綺譚集。「異形コレクション」といったホラー・アンソロジーや、「小説新潮」「小説すばる」等の文芸誌に収められた著者の作品が15編、収められている。正直、私には理解不能な短編もあったけれど、作者が紡ぎ出す美の世界にいつしか絡め取られてしまっているような、独特の吸引力を感じた。 なかでも、「ドービニィの庭で」が私の一押し。ゴッホ最晩年の作品「ドービニィの庭」の絵に魅せられ、その風景を再現しようとする人たちの話。ゴッホの絵の色彩に浸食されていくような、眼前に絵がぐんぐん大きくなって迫ってくるような感覚に囚われた。 初版限定ということで、著者検印が本の奥付に入っているのも嬉しい。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
宮沢賢治の「オツベルと象」と似た構造だが基本グロ,
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レビュー対象商品: 綺譚集 (創元推理文庫) (文庫)
彼岸と此岸のあわいを文章で描こうとした短編集。15の小品がちりばめられている。多くの作品に、解説で「パリノウド」と説明される「はぐらかし」(韜晦)技法によって、奥行きのある作品に仕上げている。たとえば冒頭の「天使解体」では、ただ交通事故で即死した少女を少々損壊するだけの話である。他にも死体愛好癖や性倒錯、近親相姦や心霊現象が素材になっている。ただ作者が作品に自己陶酔してしまわずに、作品として客観化しようとする姿勢が、結末近くの「はぐらかし」技法を採用しているように感じられる。 読者を怖がらせたり驚かせたりしようというのではなく、むしろ自分の書きたかった異形の世界を、少しでも受け手の口に合うように仕上げたシェフの工夫である。 少し興ざめなのは、裏面の紹介文や解説が本作品集を大仰に大傑作扱いしすぎていて、そう思えない者は間違っているとでもいわんばかりなことだ。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
短編のコツ,
By するめいか (さいたま) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 綺譚集 (単行本)
というものをきちんと押さえていて、レベルとしても高いものが揃っている。ホラーと一概に分類することができない、幻想的な文学感が読者の思考をぐらぐらと揺さぶる。最後の隣のマキノさんはいわゆる企画ものをの短編だが、それは気にしなくていい。よくわからない人は、とりあえずあれはギャグだと思っていただいてけっこう。 とりあえず、稀有な筆致で、わざと崩しているだろう現実的解釈が難しい文もなかなかに素敵。おすすめ。
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