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綺想宮殺人事件
 
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綺想宮殺人事件 [単行本]

芦辺 拓
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

琵琶湖畔に佇む壮大な異形建築・綺想宮。四大精霊の呪文と天地創造の七日間を表わす音楽に導かれて起きる連続見立て殺人の真相とは――最後の探偵小説、あるいは探偵小説の最期。

内容(「BOOK」データベースより)

琵琶湖畔にそびえる壮麗な怪建築群―“綺想宮”を訪れた名探偵・森江春策を待ち受けていたのは、美しき案内人・二十重亜綺楽と七人の奇怪な滞在客だった。この不可思議な宮殿に森江が到着した晩、自動的に詩をつむぐ機械「大発見」が火精、水精、風精、土精の呪文を歌い上げた。翌日から、天地創造の七日間を表わす曲が奏でられる中、滞在客は次々謎の死をとげてゆく。暗室で発見された五芒星の上の焼死体、毒草園に描かれた九芒星と地中に埋められた死体…それぞれの死体に過剰なまでに凝らされた「見立て」は何を意味するものか?本格ミステリを愛し、その神髄を知り抜いた著者が「探偵小説の最期」に捧ぐ訣別の書。

登録情報

  • 単行本: 384ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2010/4/28)
  • ISBN-10: 4488024548
  • ISBN-13: 978-4488024543
  • 発売日: 2010/4/28
  • 商品の寸法: 19.2 x 12.8 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 51,053位 (本のベストセラーを見る)
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By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:単行本
ヴァン・ダインの衒学趣味を基調に、更にそれを醜悪指向にデフォルメして館物に仕立て上げ、単に「奇を衒う」事だけに意を払った空疎な印象を与える作品。澁澤龍彦氏の影響が随所に見られると感じた。何処にオリジナリティがあるのか皆目不明で、最後まで読み通すには忍耐力が必要だと思う。だが、途中で投げ出すには惜しい点がある。

全体の4/5程度は上述の感じで進むのだが、結末に近づくに連れ意外と骨のある作品である事が分かって来る。現代ミステリのあり方に一石を投じようとしたものなのだ。カー「三つの棺」中のフェル博士の言葉を思い出す方も多いであろう。作者の力みが目立ち過ぎていて未熟な印象は免れず、作品として成功しているか否かは疑問だが、意欲は買えるのでないか。今後、作者自身の言葉を乗り越える作品の登場を期待したい。

尚、内容とは本質的には関係ないが、アインシュタインのノーベル賞受賞理由が相対性理論によるものでは"ない"という事くらいは物書きの常識として知って置くべきであろう。
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形式:単行本
あらすじ

綺想宮を訪れた森江春策を待ち受けていたのは、
美しき案内人と七人の奇怪な滞在客だった。
森江の到着を待っていたかのように豪華絢爛な殺人劇が幕を開け…

感想

曲者・芦辺拓がありきたりな館モノを書くはずありません。
ミステリーを転覆させんとする企てがたっぷり込められています。
なんて言ったて、探偵小説の最期らしいですから。

その試みが上手くいったかどうかの判断は
人によって大きく左右しそうです。
事件の解決はバカミスに片足を突っ込んでいる気がしますし、
その後に語られる探偵小説論も人によって賛否が分かれそうです。

満を持して語られますが、個人的には
他の小説や漫画などでも使い古された論ですし、
なにを今更と言う気がしないでもありません。

ですが、そういったことを語らずにはいられなかった作者の
悲壮感にも似た想いがヒシヒシと伝わってきます。

たぶん、ミステリーを読みこんだ人であればあるほど
色々と考えさせられるものがある作品です。

読んでからの一言
セルフ突っ込みの連続!
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
地球は空洞であり、我々はその内側にへばりついているという説−−−
地球は曲面ではなく平面であることを「実証」した世界ゼテティック協会−−−

もちろんそんなプロローグは本当に文字通りただの序曲に過ぎず、
万乗氏の居館であった「綺想宮」にたどりついたのちには「イヤ」というほどの膨大な無駄な知識が押し寄せてきます。

世界と日本の相似から見た歴史論、自動的に詩を紡ぐ機械「大発見」から奏でられるファウストの呪文、「世界誕生における調和」として選ばれた7曲が奏でられる中あらわれる惨殺死体に施された過剰な見立て・・・

これは明らか(これは明らかとして良いでしょう??)に「黒死館」を意識したスタイルですが、「黒死館」のソレが衒学的ながらも蠱惑的な響きを持って熊城検事や私たちを翻弄したのにたいして、「綺想宮」ではむしろ不快と思えるレベルにまで至っています。
このままでは「黒死館」のパロディになり損ねた残念作になる??いやいやそんなことはないはずだ、何があるんだ??と読み進めていきましたが、もちろん最後に痛恨の一撃が加わり途中感じた不安は(いい意味で)裏切られることになりました。

ただ読後のこの感じをなんと表現すればよいのか苦しみました。
「良作であり問題作であり、高揚感であり嫌悪感」
それらがごちゃ混ぜになったような感じでした。
あくまでも「作者」の主張があるのならそれは作品外、または作品中に技法を以て織り込んで欲しい、と思います。
またミステリはあくまでも娯楽の一部である、あって欲しいので、妙に現実の方にすり寄って欲しくはないこともあります。
これらが嫌悪感として噴出したのには、従来のミステリを読み込んでいたからこその、作品からのある種の絶縁状を叩きつけられてしまった感があるからなのかも知りません。

ただそうはいったものの、傑作には違いありません。明かされた真相(Why?への回答)は類を見ない壮絶なものですし、上の主張も含め今年のミステリの話題になることは違いありません。それらを踏まえても「今年刊行されたなかで読みたい一冊」のうちのひとつです。

あと帯に書いてあることですが、本作を「奇書」と呼ぶのには抵抗があります(同じく4つ目の「匣〜」も)。
傑作ですし、問題作でもありますが、、、
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