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網野善彦を継ぐ。
 
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網野善彦を継ぐ。 [単行本(ソフトカバー)]

中沢 新一 , 赤坂 憲雄
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)

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キャンペーンおよび追加情報

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

その鍛えられた鋼のバトンを
「歴史は自分が語りたかったことを語り損なう」という視点から日本人の野性・欲望をつかみ出す作業に邁進した歴史学者・網野善彦の力わざから何を受け継ぐか、2人の思想家が決意を語る。
中沢「彼が人生としてきた仕事をとおして、破壊したり、創造したとても大きなものを、ぼくらがどうやって自分のなかに飲み込み、自分たちがつぎの時代に向けて何をなしうるのか」
赤坂「済州島や珍島を訪ねて、いろいろなものがすでに見えてきていて、おそらく網野史学というものを、そうした方向に向けて継承していくことができるんじゃないかなと」
<本書の内容>
●歴史の欲望を読み解く網野史学
●北へ、南へ、朝鮮半島へ広がる問題意識
●「天皇」という巨大な問題
●「東の歴史家」の意味
●何を受け継いでいくのか


内容(「BOOK」データベースより)

「歴史は自分が語りたかったことを語り損なう」という視点から日本人の野性・欲望をつかみ出す作業に邁進した歴史学者・網野善彦の力わざから何を受け継ぐか、二人の思想家が決意を語る。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 130ページ
  • 出版社: 講談社 (2004/6/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 406212453X
  • ISBN-13: 978-4062124539
  • 発売日: 2004/6/26
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.4 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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31 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ペトロニウス VINE™ メンバー
形式:単行本(ソフトカバー)
第1章の「歴史の欲望を読み解く網野史学」がおもしろかった。もともと僕は、網野善彦さんは大好きで、いろいろ読んでいるナンチャって読書人ですが、ただ単に彼を支えた一般読書人の一人としては、学会でそこまで攻撃されているとは、知りませんでした。まぁ、嫌われる内容だろうなぁとは思っていましたが。ただ、日本の学界において、組織や子分を作らなかったということは、確かに今後20年もすると完全に消し去られる可能性があるな、とは思いました。なにしろ、文献を中心とする実証主義に基盤を置くオーソドックスな歴史学では、文献に残らない狩猟民の口承などを中心とする世界や、現実に実現はしなかったかもしれないが、その時代に生きた人々の心の中に躍動した気持ちや概念、理想などを表現しようとするスタイルは、否定されてしかるべきものです。

個人的には、表紙の朝鮮半島から見た日本列島の地図が凄くも白い。こう見ると、日本海って湖にも見えますよね。実は、西日本は、深く朝鮮半島とつながっていて、逆にその繋がりの深さと比較すれば東北地方は、かなり異なる地域なのではないかという視点も興味深かった。そうすると、日本を深く支配する天皇という存在への影響力の差も出てくるようです。網野さんの作品を、もう一度読み直してみようかな、と思わせられました。

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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ソコツ トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本(ソフトカバー)
おそらく学者世間では肩身の狭いお二人が、自分たちがそれでも何とかやっていけるのは、こんな素晴らしい先達がいたからだ、と無邪気に楽しそうに語りあう。読んでいるこちらも、なぜだか妙に元気付けられる。むろんこれは単にのん気な思い出話の披露などではなくて、ある種のアカデミズムへの挑戦状としての書物でもある。…「網野さんは忘れられていくだろう、と僕は思います。群れをつくらない学者が、この日本の知的な風土のなかでどのように処遇されるのかということは、目に見えているんですね」(赤坂)…だが、俺たちがその不屈の精神を必ずや伝承していくのだ、と。

それにしても、とても魅力的な人たちにこれだけ熱く語ってもらえれば、死者としてはやはり喜ばしいことであろうと思う。事実にせよ伝説にせよ、その人物について時間をさいて話し合うことが、何よりも望ましい追悼の営みなのであると、あらためて実感させられた。

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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ib_pata VINE™ メンバー
形式:単行本(ソフトカバー)
 網野さんは良心的な学者さんというか、その学問を大衆に開いていた学者さんだと思うんだけど、その特徴は、やはり処女作である『蒙古襲来』に出ていて、「いかんともなしがたい、えたいの知れない力」が歴史には強烈に働いているという主張だというのは恥ずかしながら知らなかった。それにして「いかんともなしがたい、えたいの知れない力」を歴史学という学問の中で証明するのは大変というか、不可能だったから、本流の人たちからは攻撃されたんだろうな、と思う。そしてイコロジーの応用なんかも単なる流行モノというのでなく、テキストでは証明できなかったからこそ、求めた手法なんだと思った。親戚である中沢さんに「君は楽でいい」と言っていたということが語られているが、その気持ちはなくとなくなわかる。

 天皇制論に関して、『異形の王権』の後醍醐天皇が悪党どもを集めて権力奪取に成功したなど「原始的な力」「アフリカ的段階の力」の活用方法を知っていたとしてたら、天皇制の到達している根の深さは、思った以上に深い、という指摘は最近の中沢さんの仕事からもうなづけた。中国文学者の竹内実さんだったと思うが「一木一草が天皇制である」という言葉を覚えているのだが、アジールまでも保護してしまうような、それぐらい深い権力なのかもしれない。

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