書名からは前作『発想法』の続編のような雰囲気が漂ってくるが,内容は前作の改訂増補版といったところである.前作ではKJ法A型,B型というのが,きちんと定義されず,説明も不足気味であったが,その点は十分に改善されている.また具体例を使って非常に分かりやすく説明されているので,すぐにでも実践してみようという気にさせてくれる.
そもそもKJ法とは,著者がフィールドワークを主体とする科学者であったことから,膨大な収集データの整理を行うために開発された手法である.その後,著者自身の手により,情報整理だけでなく,ひらめきを促す手法(発想法)へと拡張された.
KJ法は以下の4つのステップから成る.
'@カード作成:1つのデータ(情報)を1枚のカードに要約して記述する.
'Aグループ化:多数のカードの中から,似通ったもの同士をグループ化し,見出しを付ける.
'B図解化(KJ法A型):グループ同士の意味関係を図解する.
'C叙述化(KJ法B型):図解を文章に落とす.
本書は科学者のみならず,新しい商品の開発から商店街の活性化のアイディア創出まで,幅広く利用できる手法と言える.情報整理が苦手な人やアイデア創出に興味がある人は,一読の価値があると思う.