待望の『続』がでました。よーく見ると、サブタイトルが、名言から至言へ、シゴト論からジンセイ論に変っています。
『働く理由』→『続・働く理由』とくれば、ふつうは基礎編→応用編、または基礎編→実践編という順番だと思うのですが、応用篇→基礎篇という順番だと思いました。
つまり、こういうことです。
前作『働く理由』は、誰もが日常的におぼえる仕事上の迷いや悩み−−これに対する解決策のヒントや手がかりを与えてくれました。それに対して、この『続・働く理由』は、「そもそも、なんで働くんだろ?」「仕事って、結局何?」「どうして働かないといけないの?」という根本問題がテーマです。
日常問題は根本問題に支えられています。根本問題に対して自分なりの回答を持っておくことが、日常的な問題をひとつひとつやっつけていく秘訣ではないでしょうか。そういう意味で『続』は基礎だと思いました。
例えば、<第5章>は、著者は「われわれは成功と幸福を同一視していないか」という問いをたてます。それに、「成功と幸福は異なる」と説明します。そして、最後を三輪明宏氏の至言の手引きで締めています。それを読むと、「そういえばそうだな」としみじみしてしまいました。
そんな調子で、著者はさながら“名画を適切に配置する学芸員”のように至言を並べて、導線をひいて、出口という結論へと読者をいざないます。
今回の『続・働く理由』は、傍に置いておきたくなりました。
なお、私は<第3章>《行き詰まりは展開の一歩である(吉川英治)》が好きです。