今後、裁判員裁判での対象にもなる殺人や強姦・致死などの重大犯罪を中心に、ここ数年に開かれた法廷の連続傍聴記録。50件近くある。
死体を鍋で煮込んだ北九州の連続監禁殺人や、名古屋の闇の職安サイト殺人、中洲の美人スナックママの事件など、記憶に残る事件の裁判を、丁寧に追いかけて記事にしている。
注目の事件は、傍聴も抽選で困難だろうし、よくぞこれだけ傍聴したものだと思う。調べたわけではないが、他に類書もないのではないか?
法廷でのやりとりも、リアルで生々しい。 どの事件も重すぎて、気が滅入る。あまりに残酷で、軽く明るく分かりやすい本ばかり読まれる昨今は、敬遠されるテーマかもしれない。だが、少なくとも、風化しがちな犯罪の実相を知ろうとする著者の真摯な姿勢は、好ましいと思う。