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しかし、「そもそも曖昧であるはずの人間の感覚が“絶対”とは何なのか。そんな疑問と語感の強さに引かれ、翌日辞典を開いたその瞬間にはもう、その言葉のとらわれの身」となり、著者は絶対音感という神話を解き明かそうと試みる。五嶋みどり、千住真理子、矢野顕子、大西順子、笈田敏夫ら絶対音感をもつ音楽家を取材し、その特異な世界を紹介しつつ、脳科学や神経科学の専門家たちにあたって分析を試みる。音楽と科学の間を行き交いながら、絶対音感にも仮性と真性があるなど、「絶対音感=万能」という安易な幻想と誤解を一枚一枚引きはがしてゆく。
過剰な表現や構成力の不足はあるものの、本書は第4回「週刊ポスト」「SAPIO」21世紀国際ノンフィクション大賞を受賞し、著者の出世作となった。裏を返せば、それだけこのテーマがおもしろい証拠だろう。一般人とは無縁の音楽家たちの深遠な世界が興味深い。また、五線譜のエンボスを施したオフホワイトの装丁が上品で好ましい。(齋藤聡海) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
商品の説明
メタローグ
『ことし読む本いち押しガイド1999』 Copyright© メタローグ. All rights reserved.
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出版社 / 著者からの内容紹介
内容(「BOOK」データベースより)
内容(「MARC」データベースより)
出版社からのコメント
著者からのコメント
『絶対音感』がこのたび新潮文庫になりました。
本書は音楽の才能といわれる絶対音感がいかなる能力であるのか、200人以上の音楽家、脳科学者、心理学者、音楽教育関係者にインタビュー、取材した情報をもとに、社会的科学的歴史的視点から多角的に検証したノンフィクションです。絶対音感を称揚したり否定したりするものではありません。
このたびの再文庫化にあたっては、これまでと装いを新たにした部分がたくさんあります。
ピアニスト・文筆家の青柳いづみこさんに音楽家の視点からの解説をお願いしたほか、最新の脳科学論文を確認して情報をできるだけ新しいものに修正、バーンスタインのヤング・ピープルズ・コンサートの翻訳を柴田元幸さんのお弟子さんである小澤英実さんに依頼、クラフト・エヴィング商会の吉田篤弘・浩美さんには新たなブック・デザインをお願いし、私自身も読みやすさを考えて文章にかなり手を入れました。
私の大切な一冊。ぜひご一読いただけるとうれしいです。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1963年、東京生まれ。3歳から25歳まで神戸に住む。関西学院大学法学部法律学科卒業後、会社勤務を経てフリー編集者兼ライターとして独立。科学技術と人間の関係性、スポーツ、教育などをテーマに執筆活動を展開。著書に『絶対音感』(小学館ノンフィクション大賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)