とにかく読み終えて何より思うことは、
「展開早すぎ」
である。百合姫Sと百合姫本誌の合併やその他もろもろの事情があるのだろうが、とてもとてももったいない作品になってしまっていると思う。というのも実際、もったいないと思うだけの魅力が、設定やキャラクター達にしっかり詰まっていると思うからなのだ。
・・・にも関わらず、この超高速展開。
私的な視点で具体的に内容にふれるならば・・・
学園もの(表題の『アストライア』は学園の名前です)なのですが、序盤は伏線や謎が大量に出てきます。生徒が腰に剣を差している辺りで「ファンタジーなのか?」と舞台設定自体にも疑問が出たり、考えることがとても多いです。
中盤も様々な謎は解決しないまま進みます。この辺りで私的には、謎が膨らみ過ぎて、期待感を煽られ過ぎた気がします。
しかし、後半にそれらの伏線や謎は一気に回収されます。解決ではないです。回収です。せっせと拾われていくのです。この辺りがとてもとても「もったいないなー」という気がします。
実際、カバー下の東雲水生先生のあとがきでも書いてありますが、先生自身はかなり色々な構想があったようです。って言うか、先生のあとがきの構想通りのマンガが読んでみたい!!
絶対におもしろい作品になると思います。おもしろくするだけの構想もあったのに、それが実現されなかったことが最も強くもったいなく思います。
あと重要な点を2点。
・百合分がとても少ないです。断じてキャッキャッウフフ系ではありません。ストーリーがメインであり、あまり恋愛要素が絡んできません。魅力的な女の子は多数ですが、いまいち百合的な意味で胸をしめつけられるようなページがありません。
・しかし、それを補っているのが描き下ろし。ここを読んで「買ってよかった」と思いました。描き下ろしはかなりいいです。キャッキャッウフフ系です。存分に興奮しました。
・・・個人的には東雲水生先生が大好きなので満足していますが・・・百合系の恋愛要素を楽しみたい人にはあまりお薦め出来ないかと思います。女子校、学園、生徒会、等の感じのストーリーや雰囲気が好きな人にはお薦め出来るでしょう。ですが、とにかく恋愛要素をあまり期待しないことが吉であると思います。