最近ヒット作に恵まれなかった椎名高志氏の新作。実は最初に雑誌掲載されてから週刊連載に至まで2年かかっていて、随分「産みの苦しみ」があった作品だと思われます。
「(有)椎名百貨店」の頃からファンをやっていますが、氏の作品はドタバタギャグの中に社会問題やある種の"毒"を盛り込んだ、「大人が読んでも楽しめるギャグ漫画」と評価しているのですが、ストーリーのプロットが複雑になりすぎるきらい(「MISTERジパング」が好例)があるし、テーマ性の強さから、「誰もが楽しめるギャグ漫画」とは言い辛い部分があり、最近は「作品がファンを選んでしまっていた」と思います。
今回の新作は、メガヒット「GS美神 極楽大作戦」の頃に立ち返ったような”特殊能力をテーマにしたギャグ&バトル”な作品のようです。もちろん椎名作品らしく"問題提起"も"毒"もしっかり内包されているし、恐らくは最後まで足枷になるであろう"伏線"をどう処理するかも楽しみなところ。今後の展開に期待できる作品だと思います。
ちなみに今巻には、短期集中連載とその前の読み切り作品のみの収録となっています。本格的に物語が動く前のプレリュードといった位置付けでしょうか。ただ、現在連載中の作品と何も違和感無く(メインキャラの一人の髪型が変わったかな)つながっていますので、安心してお読み頂けると思います。