ずっと前から耳にはするが、「ハイビジョン」って一体何なの? 昔と今のハイビジョンって違うって本当? 薄型テレビ=ハイビジョンじゃないの? 等々素朴な疑問をお持ちの一般人の方は多いと思う。昨今のオーディオ・ビジュアルは爆発的な人気とは裏腹にその中身をきちんと知っている人は専門誌を購読しているようなマニア以外には皆無なのが現在の状況なのだ。そうした疑問の数々を本書はわかりやすく解説し、そしてハイビジョンというものがいかに素晴らしい映像世界であるかをオーディオ・ビジュアル評論家として有名な麻倉怜士氏が自らの情熱を込めて語ってくれる。こうした本は現在他には見あたらず、「素朴な疑問」をお持ちの方々はぜひ読んでみることをおすすめする。ハイビジョンの歴史からはじまって現在の薄型テレビの選び方(店頭と自宅の環境の違いも注意)、デジタル放送の受信方法、各メーカーの商品や画質傾向の違い、ハイビジョンを録画するため必要なブルーレイ・ディスクレコーダーについてとおすすめ高画質ブルーレイソフト、さらに現在研究が進められている次世代「スーパーハイビジョン」についても触れている。内容の充実度は申し分ない。ただ、前作「やっぱり楽しいオーディオ生活」もそうだったが、まだ一般人には分からない難しい用語を説明無く用いている場所が何カ所かある。きちんと解説している部分も多いし、本筋には関係ないところが多いので読み通すのに問題は少ないと思えるが…。やはり麻倉氏が普段執筆されている「HiVi」誌や「ビデオサロン」誌のようにきちんと注釈や解説はつけるべきであろう。それはともかく、「ハイビジョンについて知りたい」ならこの本だ。これだけ素晴らしいハイビジョンの世界を知らないなんて本当に「もったいない!!」(by矢沢永吉)