【一流のビジネスパースンの行動指針】
社内外の一流ビジネスパースンの行動をつぶさに観察した結果、そして、自分の行動の成功例を振り返った結果、「段取り・スピード・連携」が私の行動指針となった。これは、どのような仕事にも、また、仕事だけでなく、プライヴェットなことにも、さらに、個人だけでなく、組織にも通じる行動指針なので、常日ごろ仲間たちに励行を勧めている。
【個人の仕事は「段取り八分(はちぶ)」】
営業活動を決まり切った定型業務(ルーティン・ワーク)と考えるか、あるいは、明確な目標を持った期限付きのやりがいのある課題と捉えるかで、気持ちの持ち方、取り組み、成果が全く異なってくる。
『絶妙な「段取り」の技術』(吉山勇樹著、明日香出版社)は、仕事を進める上での基本中の基本が段取りだ、「段取り八分」という言葉があるように、段取りがうまくいけばその仕事の80%が進行したようなものだという。
段取りは4つのステップ――「ゴール設定」「計画立案」「実行・進捗管理」「評価・仕組み化」――に分けて考えると分かり易い。「ゴール設定」に際しては、問題とは何かということが重要となる。問題とは、理想(あるべき姿)と現実(事実)とのギャップのことであり、問題が解決すべきものとして捉えられたとき、課題となるのである。次の「計画立案」は、ゴール設定に基づいた必要作業(タスク)の洗い出し→役割分担→スケジューリング→リスク洗い出しと対策立案、の順で進めていく。その次の「実行・進捗管理」では、実施→確認→実施→確認と節目ごとにチェックとレヴューを繰り返すことで大きなズレ(遅れ)を起こさないようにする。最終の仕上げ段階では、「評価」と、失敗から教訓を得て、次に繋げる「仕組み化」が欠かせない。
【一流のビジネスパースンの発想の転換】
段取りをそれと意識することなく実行し、素晴らしい実績を上げているビジネスパースンやリーダーがいることは確かだ。しかし、これらの手法を学ぶことによって、さらに効率を上げ、スピード・アップを図り、関係者間の連携を強化することが可能となる。大局的な見地から系統立てて仕事を進めることで、やるべきことの抜けや漏れを防ぎ、かつ無駄な重複を避けることができる。「段取り・スピード・連携」を実現することができるのだ。
優れた手法・技法は確かに役に立つが、気持ちの持ち方はもっと重要である。目標達成が困難に思われる時、進行が遅れ気味の時、新たな問題やクレームが生じた時、暗い気持ちになる代わりに、これらは個人や組織が成長・進化している証しだ、自分や組織を鍛えるチャンスだと発想を転換し、勇気を奮って、前向きに仕事を進めていこう。