著者得意の沖縄モノ。沖縄の八つの島を舞台にした連作短編集。こういうのを書かせたら著者に並ぶ人はいない。とても面白かった。
沖縄の八つの島、竹富島、波照間島、小浜島、新城島、西表島、黒島、与那国島、石垣島といった八重山諸島のそれぞれを舞台にして、描かれた物語は、それぞれ異なる彩りで、そこに行ったことのない私だが、それらの島々の景色や人々の生活が目に浮かぶ。
それぞれが独立した物語ながら、一つの大きな物語へと収斂していき、この本全体で著者の八重山諸島への熱い思いが描かれていく様子が素晴らしい。
どれもいい作品だけど、竹富島(タキドゥン)の伝統の祭りを題材にした現代の物語、波照間島(パティローマ)のパイパティローマの伝説、新城島(パナリ)の人魚伝説、そして全ての物語が結び付けられた最後の石垣島(イシャナギゥ)の物語が
特に良かった。
本当、この人の書く沖縄を舞台にした物語は、とてもマジカルで素晴らしいなぁ。