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絞首刑 (現代プレミアブック)
 
 

絞首刑 (現代プレミアブック) [単行本]

青木 理
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

かくして貴方は、そのボタンを押す――
「存置」か「廃止」か、ではない。描かれるのは、徹底的にリアルな風景だけ

2009年5月21日、裁判員制度が導入された。実際に市民が裁判員となって行われる刑事裁判は今夏、初めて開かれる。これで貴方も、どこかの誰かを死刑にする可能性を得た。
あなたは死刑に賛成か、反対か――。人が死刑を口にするとき、死刑制度について「存置」する考えか、それとも「廃止」派か、という二元論に陥りやすい。加害者の側に立とうが、被害者遺族の側に立とうが、常にどちらに立つのかが問われる。
だから本書は、その議論に欠落している「現場」に徹底的にこだわった。加害者本人や被害者遺族はもちろん、拘置所関係者、教誨師、検察庁幹部……。死刑に携わるありとあらゆる人間から話を聞いたうえで、その立場、立場の目線を、時に一人称でリアルに伝えた。4人を殺害した“少年”たちは、いま何を思うのか。そして、自らの手で死刑を確定させた男は、「死を受け入れたのだから、反省しない」という酷薄な論理を展開する。これらのリアルは、例の二元論を軽く飛び超え、新たな切っ先を我々に突きつける。

描かれるのは、執行のボタンを押すという「作業」のあられもないリアル、そして当事者が絞り出した彼らのみが知りうる心情。
論評を排し、乾いた目線で描かれる事実の持つ迫力は、死にかけた「ノンフィクション」という言葉への挑戦でもある。

内容(「BOOK」データベースより)

「存置」か「廃止」か、ではない。描かれるのは、徹底的にリアルな風景だけ。裁判員制度の導入で貴方が得るもの、それは、どこかの誰かを死刑にする可能性。加害者本人や被害者遺族、刑務官、教誨師、検察庁幹部…。それぞれの口の端から零れる懊悩と逡巡、そして、自らの手で死刑を確定させた男からの手紙に書かれる酷薄な論理。さまざまな現場の声を拾うことによって再現される、執行のボタンを押すという「作業」にまつわる、あるがままのリアル。

登録情報

  • 単行本: 258ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/7/25)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062155516
  • ISBN-13: 978-4062155519
  • 発売日: 2009/7/25
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 168,505位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By まる
形式:単行本
テレビで青木理さんの発言を聞いて、内容を整理して話をする人だなと思い、著作を読みたくなりました。
検索して、タイトルが「絞首刑」と出た時は正直、引きましたが、思い切って読んでみて良かったです。

思った通り丹念に調べられていますが、内容が内容だけに、相当しんどい思いをしながらの取材だったと思います。
死刑執行とはどういうことか、死刑囚がどんなことを考えているかを丹念に取材してくれています。
死刑ということについて、自分の無知がよくわかりました。
これから、死刑について、ちゃんと考えていこうと思っています。

他の人も書かれている通り、装丁が黒で、中の紙まで煤がついたような薄汚れた色なのは、この本のイメージを悪くしていると思います。
読んでいて、手が汚れるような気が何度もしました。

それを差し引いても、この本は読む価値があると思います。
このレビューは参考になりましたか?
51 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
車椅子のまま執行された死刑囚。
加害者と正面から向き合おうとした被害者遺族。
死刑になるのだから反省などしないと言い放つ死刑囚。
冤罪だったかもしれないのに執行されてしまった死刑囚・・・。

死刑制度を取り巻く数多くの人々の苦悩に、深い取材で迫った真摯で希有な作品だと思います。
無我夢中になって読みながら、何度も溜息をついてしまいました。
死刑制度って、いったい何なのだろうと。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぽるじはど トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 冒頭、絞首刑の「平均的な情景」から始まる本書は、その大半が事件描写と執行される側の視点が紹介されている。
 勿論、被害者・死刑囚遺族、検事、判事、刑務官、教誨師と様々な形で絞首刑と「関わらざるを得なくなった人々の心の襞を現場取材によって提示」してはいる。
 それでも反省し悔悟の念を持つようになった者、刑法39条が適用されるべき疑いのある者、足利事件と同じく不確実なDNA鑑定のみの証拠で冤罪の疑いが濃いにもかかわらず、再審請求の合間を縫うように縊り殺されてしまった者、裁判を欺瞞と言い提訴を取り下げ1審で判決を確定させ「死を受け入れる代わりに反省の心を捨て」謝罪もしないと断言する者等、私も死刑関連書は何冊も読んでいるがその中でも本書は死刑囚についてケースごとに書かれており、そのバランスは取れていると感じた。
 死刑の賛否を論ずる前に、たとえ確定死刑囚の反省や悔悟が死刑を目前にしたからこそのものだととの疑念が払拭できなくとも、社会が出所者を受け入れず再犯せざるを得ない現状を加味しても、表面的な被害者遺族の応酬感情に乗っかるのみならず、先ずは絞首刑という“殺刑”の実際を本書で知るべきだろう。
 
 最後にある参考文献一覧も多くの死刑関連書を取り上げており、死刑について学ぼうとする人への指針となる。
 その中でも『弟を殺した彼と、僕』は、本書収録の加害者の死刑に反対する被害者遺族本人が記した稀有の書である。

 それにしても表紙のみならず中身にまで、紙魚の如き黒っぽい色で統一されているのはいただけない。
 おどろおどろしさを醸し出し、一般読者を遠ざけてしまうのではないかと危惧する。
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