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たとえば結婚について。小倉氏は女性の考える結婚とその女性の所属する
階層は関係がある、と断言します。階層を統計に持ち込むことは
日本ではタブーに近いのでこれは勇気のある提言だと言えるでしょう。
「高卒女性が求める結婚=生存」「短大卒の女性が求める結婚=依存」
「大卒女性の求める結婚=自己保存」。この分類を、我意を得たりと
ほくそえむか、憤慨して見るかは個人の置かれている状況によって
大きく変わりそうです。
後半の「だめんずうぉ~か~」の章は、個人的に頷くところが
とても多くありました。「だめんず」の作者くらたまが抱えているルサンチマン
(と言ってはいけないのかもしれませんが)を的確に指摘しています。
その冷静(冷徹)なつっこみは、もしかしたら読む人にも痛みを与えるかもしれません。
第二次世界大戦敗戦国の父親と娘の関係と非婚率を考える章も
とても考えさせられました。結婚の問題はよく母と娘の関係で語られて
しまいますが、本当は父親のもつ思想の存在がとても大きいのだと思います。
などなど、いろんなことを考え、笑いながら読んで
ハっとしてグっとして、夜眠るとき思い出して眠れなくなりました。
毒は確実に私の中に回っています。
ちなみに表紙のスタイリッシュなイラストを描いているのは
あの壮大な結婚&階層社会ファンタジー漫画
「白鳥麗子でございます」の作者、鈴木由美子さんです。
それを思い出して眺めると、とても意味のある表紙だと思います。
この本は3次元の書店では、ラブリーな恋愛エッセイの
コーナーに置かれているようです。
自己啓発&慰安的なタイトルと赤やピンク色のカバーの本
がひしめいているコーナーのことです。
恋のガイドブックを求めるフワフワ気分で
「あらかわいい表紙。「結婚の条件」だなんて、
私の悩んでいることだわ。きっと適齢期の女性を
励ましてくれるスイートな恋愛エッセイね」とかなんとか思ってこの本を
手に取った人は、一読して即死するんじゃないでしょうか。それが心配です。
無論人間なのだから、愛情などの感情も重要な決定要素になると思うの
ですが、その感情も環境に規定される可能性を無視できません。その意
味において、この分析手法に私は反対するつもりはありません。実は卒
論で読んだ資料で、19世紀の中南米で親の学歴が高いほど、子供の学
歴も高く、収入も高くなる傾向にあるというデータがありました。なの
で、学歴というアプローチは決して新しいわけではなく、実績のあるも
のです。
従来型のフェミニストに対する批判もするどい。子供を産んでも育児休
業を取って、職場に復帰すべきという女性の弁護士・高級官僚・学者に
対して、「自分が『経済特区』にいるということに、なぜ気づかないの
であろうか?」と切り込みます。
この本がシュートで殺伐としたものでない理由は、多彩な面白い表現が
随所に見られるからでしょう。例えば「腰掛け総合職」という章での表
現「日本中の父親が梅宮辰夫化している現在、労働からの逃避は避けら
れないと考えなければなるまい。猫をカスタード・クリームの中で溺死
させるという殺し方もあるということだ」など。
何はともあれ、社会分析の見本として読み応え十分です。
結婚は男のカネと女のカオの交換であるから
夫婦が40代くらいになったとき、
男は経済力が増すのに対し(カネが増える)
女は40になればどんなきれいな人でも容姿が衰えるから(カネが減る)
夫婦のパワーバランスが崩れる、絶対女が不利である。
おっしゃるとおり!です。
いくらVERYやSTORYでお洒落をしても自分磨きをしても
それは解消できないわけです。
だから世の中は「不倫は文化」(既婚男性と独身女性の組み合わせが圧倒的)であふれ返っているのですよね。
さて、ここまでは小倉先生にfully agree なのですが、
先生に分析していただきたい疑問があります。
このように40代で夫有利になって、
夫の浮気で悩む妻が急増するわけですが
60代以降になると、また妻有利になると思われます。
これくらいの年代の夫は妻のいくところどこでも
ついてまわるといいますし、
夫に先立たれた妻は生き生き若返るのに
対し、妻に先立たれた夫は途端に精彩を欠き、寿命も縮まるという
データがあります。
このパワーバランスの逆転はどのようにおきるのでしょうか?
ぜひ次回作で教えてください!楽しみにしています
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